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1997 年度 実績報告書

液体表面高感度分析装置の試作

研究課題

研究課題/領域番号 08555211
研究機関九州大学

研究代表者

小川 禎一郎  九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (50028156)

研究分担者 中村 健次  島津製作所, つくば技術センター, 部長(研究職)
井上 高教  九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (40243969)
キーワードレーザー / 2光子イオン化 / 共焦点顕微鏡 / 高感度分析 / 水表面 / 蛍光スペクトル / 表面濃度 / pKa
研究概要

1.研究目的
レーザー2光子イオン化法を基礎に、液体や溶液のナノメートル程度の表面を高感度に計測する新しい機器を開発し、種々の課題への応用をねらう。
(1)レーザーを表面に照射し、段階的多光子イオン化により生成し飛び出してくる電子を補足検出し、表面における吸光性分子の濃度を高感度に検出する便利な装置を試作する。
(2)水溶液表面での溶質の表面濃度を決定し、表面濃度と溶解度との関係を明確にする。
(3)表面の多角的計測のため、レーザー共焦点蛍光顕微鏡を試作し、水溶液の表面計測を行いレーザー多光子イオン化法の結果と比較検討する。
2.研究成果
(1)装置の設計と試作・・・・・・分光器・ピエゾコントローラー・各種光学部品を購入し、測定の高感度化と高空間分解能化につとめた。
(2)レーザー2光子イオン化法に基づく試作装置の評価・・・・・・水面上のピレンなどのイオン化信号を表面圧を変えながら測定した。pH依存性より水表面におけるpKaを求め、溶液バルク内と比較した。またピレン系化合物の検量線を測定した。
(3)極微小領域での高感度計測への応用・・・・・・微小電極を用い、水面上・基板上の極微小領域(数μm領域)での高感度分析を行った。アントラセン12fmolの検出感度を得た。
(4)ピコ秒レーザーの応用・・・・・・パルス幅と2光子イオン化効率の関係を調べ、第3高調波(355nm)に基本波(1064nm)を重ねると検出感度が向上することを見出した。
(5)レーザー蛍光法に基づく試作装置の評価・・・・・・水面上のポルフィリン分子の蛍光スペクトルと分子分布を測定し、この装置が表面選択的なことを示した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Ogawa,S.Sumi,T.Inoue: "Highly sensitive detections of aromatic molecules in droplets by the surface two photon ionization" Analytical Science. 12巻3号. 455-458 (1996)

  • [文献書誌] 小川禎一郎: "レーザーで見る表面" 表面. 34巻9号. 501-506 (1996)

  • [文献書誌] Y.Q.Li,T.Inoue,T.Ogawa: "Laser photoionization for highly sensitive detection of anthracene at the oil-water interface" Analytical Science. 12巻5号. 691-693 (1996)

  • [文献書誌] J.M.Song,T.Inoue,T.Ogawa: "Electron attenuation length in rhodamine B-arachidic acid Langmuir-Blodgett film by laser two-photon ionization" Langmuir. 12巻26号. 6518-6520 (1996)

  • [文献書誌] K.Nakashima,H.Soga T.Ogawa: "Two-color two-photon ionization spectrum of pyrene in n-hexane" Laser Chemistry. 17巻1号. 19-28 (1997)

  • [文献書誌] Y.Q.Li,S.Sasaki,T.Inoue,T.Ogawa: "CCD-based confocal laser-microscope system for spectroscopic investigation and direct imaging" Analytical Science. 13巻補号. 81-84 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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