研究課題/領域番号 |
08555218
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横尾 俊信 京都大学, 化学研究所, 教授 (90158353)
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研究分担者 |
林 紅 京都大学, 化学研究所, 助手 (10283665)
内野 隆司 京都大学, 化学研究所, 助手 (50273511)
幸塚 広光 京都大学, 化学研究所, 助教授 (80178219)
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キーワード | 3次非線形光学ガラス材料 / テルライトガラス / ガラス化範囲 / ピコ秒レーザー / Z-scan法 / 波長可変レーザー / 非線形光学効果 / 非線形屈折 |
研究概要 |
昨年度導入したピコ秒レーザーを光源に用いての本格的なZ-scan法によるχ^<(3)>の測定を始めたが、レーザーの発振が不安定で信頼性のあるデータが得られないという問題が生じた。そのため、種々の対策を講じる必要があった。特に、部屋の温度管理とレーザー本体の断熱にかなりの時間を費やして十分な対策をとった結果、かなりの改善につながった。実際、標準試料であるCS_2とテルライトガラスに対して測定を行い、十分満足できる結果を得た。現在、Z-scan法においてはオープンアパチャーとクローズアパチャーでの透過率を別々に測定しているので時間がかかり、レーザーの不安定性の影響を受けやすい。そこでオープンアパチャーとクローズアパチャーでの透過率の測定を同時に行うべく光学系を改良している。これにより測定時間が半減する上、大幅な精度の向上が図れるものと期待できる。 今後、本年度導入した光パラメトリック波長可変レーザと組み合わせてこれらのガラスのχ^<(3)>を500nm〜2.0μmの広い波長範囲で波長の関数としてχ^<(3)>を測定する。Z-scan法を用いると3次の非線形光学感受率の実部、虚部を評価することができるので、得られた結果に基づいてガラスの非線形光学効果のメカニズムを議論する。
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