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1996 年度 実績報告書

新規篭型ジエン(PCTD)とその誘導体の合成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08555222
研究種目

基盤研究(A)

応募区分試験
研究機関京都大学

研究代表者

光藤 武明  京都大学, 工学研究科, 教授 (90026344)

研究分担者 和田 健司  京都大学, 工学研究科, 助手 (10243049)
近藤 輝幸  京都大学, 工学研究科, 助教授 (20211914)
キーワード篭型ジエン / PCTD / ヒドロホルミル化反応 / HCTD
研究概要

新規有機材料創製の手段の一つとして、工業的にも容易に合成できる新しい型のモノマーの創製が求められている。申請者はルテニウム錯体触媒による炭素骨格形成反応を検討する過程で、ノルボルナジエンの新規二量化反応により、ペンタシクロ[5.4.2^<1.7>.1^<3.6>.0^<10.13>.0^<12.14>]テトラデカ-4,8-ジエン(PCTD)が収率85%(80℃,10時間)で生成することを見出している。本研究では(1)PCTDとその誘導体の大量合成法の確立、(2)PCTDの反応性の解明、(3)PCTDとその誘導体の重合、(4)PCTDの生成機構を明らかにすることを目的とした。
その結果(1)ビス(シクロオクタジエニル)ルテニルム(II)を触媒とし、120℃で反応させると2時間で90%を越える収率でPCTDが生成することを見出し、大量合成法確立に一歩前進した。
(2)PCTDの反応性については、Ag(OTf)との反応を検討し、PCTDのジエンの銀錯体を合成した。PCTDはオレフィン部で2つの銀に架橋exo配位し、OTfが2つのAg原子に架橋配位して、層状ポリマー構造をとっていることが明らかとなり、exo官能基導入に関する基礎データを得た。
(3)PCTDのヒドロホルミル化反応をロジウムならびにルテニウム触媒を用いて行い、ジアルデヒド、ジアルコール、モノエンモノアルデヒドを80%以上の収率で容易に作り分けられることを見出した。
(4)PCTDの生成機構に関して、助触媒としての役割を果たすN,N-ジメチルアクリルアミドの作用機構を検討した。溶媒としてDMSOを用いると、PCTDではなく異性体HCTDが生成するが、この場合もN,N-ジメチルアクリルアミドが不可欠であり、PCTDとHCTDが共通の中間錯体から生成することを強く示唆する結果を得ている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Take-aki Mitsudo: "Ru_3(CO)_<12>/1,10-phenanthroline-catalyzed hydroformylation of α-olefins" J.Mol.Cat.A.Chemical. 109. 219-225 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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