研究課題/領域番号 |
08555226
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
西村 淳 群馬大学, 工学部, 教授 (10107352)
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研究分担者 |
中村 洋介 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助手 (60261864)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | イオノファー / スチレン誘導体 / 分子内[2+2]光環化付加反応 / クラウンエーテル / リチウムイオン / 銀イオン / 固-液抽出実験 / 液-液抽出実験 |
研究概要 |
スチレン誘導体の分子内[2+2]光環化付加反応により、クラウンエーテルとシクロファンの融合した化合物を高効率に合成し、基礎的錯形成能を固-液抽出実験により調べた結果、高いリチウムイオン親和性を示すことが明らかになった。そこで、いくつかの知見に基づいて、リチウムイオン選択性の更なる向上を目指し、クラウノファンへ適切な構造修飾を施した。先ず、シクロファン部分の柔軟性を制限すると同時に、リチウムイオンよりサイズの大きなイオンとの2:1(ホスト:ゲスト)サンドイッチ錯体形成を阻止することを計画した。柔軟性に制限を与えるため、二個の芳香環が三点で連結されたクラウノファン同族体(クラウノパドラン)を設計し合成した。次いで、12-クラウン-4より14-クラウン-4誘導体の方が、リチウムイオンに対する親和性が大きいことを念頭に置き、環サイズの大きい化合物を合成した。 合成したクラウノパドラン類の錯形成能を固-液(ジクロロメタン)抽出実験から評価した結果、ほぼ全ての化合物がリチウムを効率良く抽出した。また予測のとおリクラウノパドランは独占的にリチウムを抽出した。 銀イオンの選択的抽出を目指し、ジヒドロキシクラウノファンヘピリジルメチル基を導入した化合物を合成した。重金属イオンの液-液抽出実験の結果、全てのものが銀イオンを高効率に抽出した。中でもピリジン環を芳香環の側鎖に持つものが、銀イオンを独占的かつ高効率に抽出することを確認した。
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