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1996 年度 実績報告書

有機遷移金属錯体を用いる新規なカルボニル化及びダブルカルボニル化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08555231
研究種目

基盤研究(A)

応募区分試験
研究機関早稲田大学

研究代表者

山本 明夫  早稲田大学, 理工学研究科, 教授 (30016711)

キーワードパラジウム錯体触媒 / カルボニル化反応 / アリルアルコール / ベンジルアルコール / 二酸化炭素 / カルボン酸 / ヒドロエステル化 / フェノール
研究概要

Heckカルボニル化反応は合成化学上有用な増炭反応の一つとして知られているが、一般に有機ハライド類を基質に用いることから、反応副生成物としてハライド塩が得られてくるという問題点がある。この解決策の一つとして、アルコール類からカルボニル化反応により、直接カルボニル酸に導く触媒反応を開発した。
パラジウム触媒によるアリルアルコール類のカルボニル化反応を二酸化炭素雰囲気下で試みたところ、反応の加速効果が観測され、不飽和カルボン酸をアルコールから一段階で合成できることを見い出した。この反応のキ-ステップは、アルコールの炭素-酸素結合の切断であり、これが二酸化炭素のような酸の存在により、促進されたものと考えられる。同じように、ベンジルアルコール類を基質としたカルボニル化反応も、ヨウ化水素酸存在下で対応するカルボン酸が得られることを見い出した。
一方、一酸化炭素下における、オレフィン類の触媒的ヒドロエステル化反応はこれまで多くの報告例があるが、これらの反応系では、酸化剤を必要としたり、プロトン酸を添加しなければならない場合がほとんどである。パラジウム触媒、一酸化炭素-エチレン混合ガス下で、有機酸であるプロピオン酸などのカルボン酸や、フェノール類を基質として用いると、それぞれ対応する酸無水物やプロピオン酸フェニルが得られることを見い出した。また、フェノールを用いる場合はエチレンと一酸化炭素が交互にフェノールに取り込まれた生成物である、4-オキソヘキサン酸フェニルや、エチレンと一酸化炭素の交互共重合体が生成した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Sakamoto,I.Shimizu,and A.Yamamoto: "Activation of C-O and C-N Bonds in Allylic Alcohols and Amines by Palladium Complexes Promoted by CO_2 Synthetic Applications to Allylation of Neucleophiles,Carbonylation,and Allylamine Disproportionation" Bull.Chem.Soc.Jpn.69・4. 1065-1078 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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