研究課題/領域番号 |
08555245
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内藤 林 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20093437)
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研究分担者 |
森 淳彦 (株)森技術研究所, 所長
箕浦 宗彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30294044)
高木 健 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90183433)
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キーワード | 波の造波吸収 / 短波頂不規則波 / 集中波 / 海洋波動水槽 |
研究概要 |
今年度は最終年度として以下の成果を得た。 1. 新しい円形水槽に於て長波頂不規則波の発生法を確立した。 2. 上記の手法で発生した長波頂不規則波を小水槽内数点で計測し、それらのデータのクロスコレレーションを求め、所期の目標である長波頂不規則波が発生されていることを確認した。 3. 円形水槽内の中央に設置された円柱に働く規則波中の波浪流体力を計測し、小さな水槽であるにも関わらず長時間の実験を続行することができ、得られたデータは従来行われていた、十分な広さを持った水槽で計測された結果と同じ結果を与えていた。これは本研究で開発された狭い水槽でも広い水槽での実験結果と同じ結果を得ることができることを示しており、水槽設計に大きな知見を加えることになった。 4. 長波頂不規則波を完全吸収するための壁(吸収機)の運動を線形理論の範囲で正しく求められるようになった。 5. この手法を非線形波の吸収に適用し、非線形波についても高い効率で波を吸収することができることが分った。 6. 極めて急峻な波(集中した孤立波)も吸収できることが分った。 7. 短波頂不規則波の造波吸収を試みているが、その解析技術が完成に至っていないので所期の短波不規則波が発生されているかどうか確認できていない。 8. 本研究で開発された新形式耐航性試験水槽において各種の実験を行なった結果、再現性も良く、機械の操作性、制御の容易性等の点から見ても、優れた唯一の新形式の耐航性試験水槽であり、今後この装置を使用した各種新実験が行われることが期待される。
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