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1997 年度 実績報告書

軟弱岩盤内での地圧測定法における油圧カプセル方式の実用化検証試験

研究課題

研究課題/領域番号 08555254
研究機関秋田大学

研究代表者

山下 秀  秋田大学, 鉱山学部, 教授 (90001213)

研究分担者 加藤 春實  同和工営(株), 地下開発本部, 課長
今井 忠男  秋田大学, 鉱山学部, 助手 (00250895)
杉本 文男  秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (80124585)
キーワード軟岩 / 地圧測定 / 原位置地圧測定 / 軟岩の地圧測定 / 油圧セル / 油圧セル方式地圧測定
研究概要

1 研究の背景・目的:本研究では,U.S.Bureau of MinesのDr.Luらによって開発された軟弱岩盤における地圧測定法,すなわち「2種類の油圧セルを組み合わせた地圧測定法」に着目し,我が国へのこの方法の導入・実用化を目的に,油圧セルの試作,基礎試験および現場適用予備試験を行った。
2 研究経過:平成9年度は,継続2年度目であり,次の2カ所で現場計測を実施した。
(1)中野産業(株)石材採掘現場(凝灰岩,被り110m,被り圧約2Mpa)での再設定計測および新規追加測定。
(2)太平洋炭鉱(株)釧路鉱業所(砂岩,被り600m,被り圧約15Mpa)での新規現場計測。
3 計測結果:平成8年度の凝灰岩採掘現場における測定では,計測孔の穿孔時間,油圧セル挿方法等に検討課題が残り,平成9年度では特に油圧セル挿入補助具を開発して実験に臨み,試験としてはほぼ成功裏に完了した。凝灰岩採掘現場での計測結果は理論計算で想定された値とほぼ等価なものが得られた。
太平洋炭鉱の坑内における計測では,凝灰岩採掘現場の地圧に対して約7〜8倍の地圧が想定され,それに伴って,油圧セル初期内圧を大きくとる必要があった。しかし初期内圧負荷段階でセル自体の内圧による破損がみられ,油圧セルユニットの耐圧について製作時に細心の注意を要することが分かった。また,現場測定個所の近傍で予期せぬ坑道状態の変化があり,計測結果をまとめるに至らなかった。
4 結論:本検証実験において,油圧カプセルを用いた地圧測定方法についての基本的な計測原理,計測システムは確認され,計測ユニットの製作,その設置器具,計測手順など問題点も確認できた。しかし,穿孔した計測用ボアホールの中に油圧セルを設置するとき,計測孔を横断する断層等のき裂が存在する場合,任意の位置に油圧セルを挿入することがかなり困難であることが最大の問題点として認識された。
この問題は,軟弱岩盤における地圧計測を目的とする本試験法の基本的な成立条件に関するもので,種々の自然条件下における計測孔の穿孔,油圧セルの挿入・設置方法について検討する必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山下 秀, 杉本 文男, 川辺 金光, 加藤 春實, 小野沢益信: "油圧カプセル方式による地圧測定法の実用化導入試験" 資源・素材学会1998年春季大会 一般発表(研究・業績発表)講演要旨集. (未定). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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