研究課題/領域番号 |
08556003
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中嶋 博 北海道大学, 農学部・附属農場, 教授 (40001474)
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研究分担者 |
平田 聡之 北海道大学, 農学部附属農場, 助手 (60281797)
中辻 浩喜 北海道大学, 農学部附属農場, 助手 (90217761)
由田 宏一 北海道大学, 農学部附属農場, 助教授 (90001479)
寺澤 實 北海道大学, 農学部, 教授 (50003124)
松田 従三 北海道大学, 農学部, 教授 (50002069)
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キーワード | コンポスト / 好気性発酵 / 生ゴミ / 有機性廃棄物 / 堆肥 / 環境保全 / 持続的農業 |
研究概要 |
微生物分解型のコンポスト製造装置で製造過程での処理槽内の温度、水分、ATPとpHの変化を計測した。前三者は材料投入後に上昇し、4-8時間後に最大に達し、その後下降した。一方、pHは4-8時間後に最低となりその後上昇した。これらは20-24時間後にはもとの状態に復帰した。前三者の上昇は有機物の微生物による活発な分解によるものであり、一方、pHの低下はこの分解過程で発生する有機酸によるもので、そ後の上昇は有機酸と蛋白質の分解により発生するアンモニアによると推定した。 本装置のこれまでの運転経過より、材料・副資材積算投入量、副資材積算投入量および製品積算製造量の乾物重をもとに乾物分解率を求めた。その結果、副資材を含めた乾物分解率は62.3%、材料の材のそれは80.3%と推定した。 また本装置により得られたコンポストを用いて、コムギとアズキの栽培試験を行った。投入時期(播種前日、播種2週間前)、投入量(2、4、8kg/m^2)の6処理を行い、作物の生育、収量、土壌の物理環境、土壌微生物の推移などを調査した。その結果、2週間前に4kg/m^2投入した区で良好な生育、収量が得られた。 今後は装置のより効率的な運転条件の検討と今回得られたコンポストの投入時期と投入量で作物を栽培し、より詳細な栽培実験を行う。同時に土壌の物理、生物環境の変化を追跡し、環境保全型の農業の指針を提案する予定である。
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