研究課題/領域番号 |
08556010
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
鈴木 幸一 岩手大学, 農学部, 教授 (20003791)
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研究分担者 |
阿部 信治 岩手県蚕業試験場, 主任専門研究員
三田村 敏正 福島県蚕業試験場, 主任研究員
一田 昌利 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (40223101)
亀井 正治 アース, バイオケミカル(株)研究開発課, 常務(研究員)
桑野 栄一 九州大学, 農学部, 助教授 (00108672)
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キーワード | 天蚕卵 / 人工孵化法 / イミダゾール系化合物 / ピリジン環系化合物 |
研究概要 |
イミダゾール系化合物KK-42を利用した天蚕卵の人工孵化法は基礎的には確立している。しかし、KK-42は天蚕卵に対し強い生理的毒性を発現することもある。そこで本研究では、より安全で完璧な人工孵化法の達成とそのメカニズムの解明を検討することにした。また従来の人工孵化法の工程よりも簡易な方法も検討した。 その結果、イミダゾール系化合物の合成とそのスクリーニングにより、新らたにKK-62およびKK-86が休眠打破に有効であることが明らかになった。KK-62の合成法も検討され、簡便な工程が確立され、このKK-62はカイコの早熟変態にも効果的であることが判明した。また、イミダゾール系化合物だけでなくピリジン環系化合物にも一部休眠打破の活性が認められた。一方、実用化に向けて、天蚕卵から前幼虫を手動(ピンセット操作)で取り出す従来の方法ではなく、次亜塩素ソーダや市販の塩素系洗剤を利用し、簡便な卵殻はく離法を確立した。この除殻法とイミダゾール系化合物処理の組み合わせ実験により、改良型人工孵化法を生み出すことに成功した。 以上のことから、天蚕卵の人工孵化法の改良型が基本的に達成されることになった。
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