研究課題/領域番号 |
08556030
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 秋田県立農業短期大学 |
研究代表者 |
飯島 泰男 秋田県立農業短期大学, 木材高度加工研究所, 教授 (10279507)
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研究分担者 |
佐々木 光 秋田県立農業短期大学, 教授 (50027158)
小松 幸平 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (20283674)
大熊 幹章 東京大学, 農学部, 教授 (80011906)
平嶋 義彦 名古屋大学, 農学部, 教授 (30208821)
鈴木 有 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90027235)
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キーワード | 実大木質住宅の耐震性能免震構法 / 免震構法 / 自由振動 / スイ-プ / 卓越振動数 / 構造用木ダボ / スギ |
研究概要 |
1)振動台上に設置した木質住宅モデルの耐震性能の解明 免震構法による実大木質住宅の耐震性能向上の前段階として、既往の木造住宅の振動特性を予め知る必要がある。そこで、振動台上に設置した3.6m×3.6mの総2階建て木造軸組モデル構造物を加振し、その振動特性を把握した。構造物は、まず壁を軸組のみ、水平構面を梁桁のみとした(1)からスタートし、順次、片面の壁に筋違設置((2))、水平構面に火打ち設置((3))、水平構面に面材((4))、筋違を両面((5)(6)(7))というように剛性を高めていった。ここで(1)〜(5)は総重量を約2000kgになるように積載荷重を調整し、(6)(7)では2600、2750kgに増加せしめた。また、加振方法は自由振動、スイ-プ(10〜0.1Hz)および数種の地震波である。結果は現在とりまとめ中であるが、自由振動、スイ-プ実験の結果によれば、試験体の固さを示す卓越振動数は試験体(2)-(4)で1.5〜2Hz、(5)-(7)で6〜7Hzで、筋違が両面に配置したとき構造物が急に固くなったことが明瞭である。また、いずれの試験条件でも構造物全体が水平面で回転するようなねじれを生じていた。 2)構造用木ダボによる接合技術の開発 構造用躯体のエネルギー吸収性向上のため、金属接合に代わる方法として木ダボの引抜き抵抗におよる構造材の縦継ぎを試み、理論および実験による検討を加えた。実験結果では各試験体の曲げ強度(平均値)は何れの形式の場合もばらつきは非常に小さくなっている。φ12mmではスギの材料強度に近い強度が得られ、作業性も容易であった。RC梁の設計法を用いた計算値は、多少安全側の評価となっているが、本設計法での破壊強度の予測は、概ね可能であることが明らかになった。
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