研究課題/領域番号 |
08556034
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東京水産大学 |
研究代表者 |
藤井 建夫 東京水産大学, 水産学部, 教授 (30093305)
|
研究分担者 |
山崎 浩司 北海道大学, 水産学部, 助手 (40250500)
猪上 徳雄 北海道大学, 水産学部, 教授 (60002086)
信濃 晴雄 北海道大学, 水産学部, 教授 (10001603)
横本 敬紀 パーキンエルマーアプライドバイオシステムズ, 事業部, 研究員
木村 凡 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (50262340)
|
キーワード | アレルギー様食中毒 / ヒスチジン脱炭酸酵素 / 迅速検出法 / PCR法 / TaqMan法 / 変敗飲料缶詰 / Alicyclobacillus / 16SrDNA |
研究概要 |
赤身魚によるアレルギー様食中毒の原因となるヒスタミン産生菌及び酸性飲料変敗原因菌の迅速検出法の開発を目的として以下の研究を行った。 1.藤井、木村(東京水産大学)及び横本(パーキンエルマジャパン) ヒスチジン脱炭酸酵素をコードする遺伝子をターゲットとしたPCR遺伝子増幅法を開発するために、好塩性ヒスタミン生成菌(Photobacterium histaminum)のヒスタミン生成酵素(ヒスチジン脱炭酸酵素)を精製し、N末端アミノ酸配列からPCR法により遺伝子の塩基配列を決定した。 また、PCR法による細菌の遺伝子増幅・検出システムを、食品の現場へ応用するための簡便性を目的とし、横本(パーキンエルマジャパン)と共同で、PCR増幅遺伝子の検出を蛍光感知機のみで(電気泳動不要)検出できる方法(TaqMan法)を共同開発し、すでに検出プライマーが確立されている代表的な食中毒菌(サルモネラなど)を用いて、PCR法に供試する前段階の増菌培養条件および各種食品からの菌遺伝子の抽出法に関する基礎的検討を行なった。 2.信濃、猪上、山崎(北海道大学) 変敗飲料缶詰から新しいタイプの変敗原因菌の分難・同定(Alicyclobacillus scidoterrestris)し、この細菌の迅速検出用プライマーを16SrDNA塩基配列内に2カ所選定(190Fおよび490R)し、RT-PCR法での特異性および感度を検討した。その結果、これらプライマーが非常に高い特異性と感度を有していることを確認した。さらに、本菌の筒易迅速同定法についても検討し、3種類のプライマー(Ba10、F61およびF64)を用いたRAPD法で他の類縁菌種と区別し得ることを見出した. 以上の成果は、平成8年度当初の計画をほぼ達成したと考えている。
|