研究課題/領域番号 |
08556039
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡本 嗣男 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40031215)
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研究分担者 |
坂井 直樹 筑波大学, 農林学系, 教授 (00092213)
米川 智司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (70191658)
鳥居 徹 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60172227)
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キーワード | 早期防除、 / アオコ、 / オゾン、 / 無農薬防除法、 / 殺藻率、 / オゾン濃度 |
研究概要 |
夏季の湖沼においてラン藻類が大繁殖し、水面を青く染めるアオコ現象の発生が全国的に広くみられる。アオコ現象は夏季において、日照量の増加、水温の上昇、湖沼水の富栄養化などの条件が整うことで植物プランクトン(特にラン藻類)が大繁殖し、湖面に集積することで起こる。農業排水は富栄養化の原因の一つといわれている。本研究では、酸化力の強い気体であるオゾンにより細胞を破壊することで、盛夏での細胞数を抑制する手法を提案し、その実用性を見るものである。 本年度はオゾンによるアオコ駆除特性を定量的に評価するための実験を行った。ラン藻類として、Micrasterias crux-melitensis Ralfsの純粋株を、塩類を加えたMA倍地上で、25℃、2000lxの条件において培養した細胞を用いた。オゾン発生器からのオゾン・酸素混合気体を、1リットルビーカー内の試料溶液に通気し、10分間隔で400μlをサンプリングし、位相差顕微鏡でノイバウエル血球計算盤を用いて、1×10^<-4>ml中の細胞数をカウントした。測定の結果、アオコ状態(1.0×10^7cells/ml程度)にある試料溶液でも、オゾン量が300mg/l以上のオゾン・酸素混合気体を約2時間通気することで完全に駆除できることが分かった。また、低濃度のオゾン・酸素混合気体でも細胞数を減少させることができるため、本来の目的である早期防除的施用に十分に対応できることが分かった。
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