研究課題/領域番号 |
08556042
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
櫻谷 哲夫 京都大学, 農学研究科, 助教授 (00260612)
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研究分担者 |
守谷 孝志 小糸工業(株), 機電事業部, 課長(研究職)
伊谷 樹一 宇都宮大学, 農学部, 講師 (20232382)
宇都宮 直樹 近畿大学, 農学部, 教授 (60026622)
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キーワード | 環境制御 / チャンバー / 温度制御 / 湿度制御 / マンゴ- / 開花生理 / 水分動態 |
研究概要 |
平成8年度に設計・製作した各ユニットを組み立てメテオトロンを完成させた。その微気象的な問題点の摘出と効果的な利用を図るために、ニュージーランド園芸食品研究所の研究者を招へいしレビューを受けた。その結果、枝の一部をチャンバーで覆うことによって、やや異なる気流や日照条件が作出されるものの、それ以上に重要なことは生理的な反応に及ぼす影響であるとの指摘を受けた。更に、実験法に関し、水分動態の測定・解析法が実際に提示された。 レビュー結果も考慮して、ビニールハウスに栽植したマンゴ-を供試し、チャンバーを約2か月間枝にセットして温湿度の制御性能を調べるとともに、開花と水分動態に及ぼす温度の影響を調べた。チャンバー内の昼夜温はそれぞれ30℃と15℃に設定した。チャンバー内の実際の温度を入力モジュールとデーターロガーとを組み合わせて測定した。その結果、夜間において15.2℃と設定温度を精度良く再現したが、日中の温度は25.0℃と設定温度よりも低く経過することがわかった。日中の制御精度が低下したのは、外気温が低すぎたことが考えられるが更に検討が必要である。約2か月間の温度処理の結果、ハウス内の温度条件下に置かれた全ての新梢には処理開始から約1か月後に頂芽に花序が形成されたが、チャンバー内の新梢には花芽の分化が観察されないという興味ある結果を得た。チャンバー内の枝とチャンバー外の枝を流れる蒸散流の日変化には差が認められなかった。なお、ハウス内の日射の測定には日射計を葉面積の測定には画像計測装置を用いた。
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