研究課題/領域番号 |
08556047
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩田 邦郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (80196352)
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研究分担者 |
後飯塚 僚 東京理科大学, 生命科学研究所, 助教授 (60205581)
小川 博之 宮崎大学, 農学部, 助教授 (30012016)
佐々木 信雄 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60107414)
三宅 陽一 岩手大学, 農学部, 助教授 (20002256)
小川 智也 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30087572)
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キーワード | CpGアイランド / ゲノミック・スキャンニング(RLGS法)法 / 遺伝性疾患 / 形態形成 / 組織特異的脱メチル化 / FISH法 / イソ染色体構造 |
研究概要 |
本研究計画は、CpGアイランドを中心としたゲノミックスキャンニング法を中心に、制限酵素ランドマークをスキャンニングし、家畜や実験動物の遺伝性疾患や形態形成のランドマークプローブを開発することを目的にしている。凍結精液による人工授精法は産業の発展に大きく貢献しているが、遺伝性疾患、ウリジン一リン酸合成酵素欠損症、重度の発育不良や歯槽部の潰瘍、あるいは第一胃や小腸の潰瘍を主症状とするウシ白血球粘着不全症が人工授精により広がる可能性が報告され、優良形質のみでなく不良形質までも、凍結精液による人工授精の普及により、かつて考えられなかった速度で、世界規模で広まる結果となった。制限酵素ランドマークを二次元電気泳動で解析する、新しい概念に基づいたゲノミック・スキャンニング(RLGS法)法では、厳密な正確性と再現性をもってゲノム全体を一挙に検索することができる。申請者らは、このRLGS法を確立した。ランドマーク標識では、各スポットはそのコピー数を反映した強度が得られ、1コピー/ハプロイドゲノムの精度で解析することが可能であり、家系解析による遺伝地図作製の高速化や、突然変異によるDNA増幅・染色体欠失の検出にも威力を発揮する。RLGS法を用いて実験動物ゲノムDNAを解析し、組織特異的脱メチル化されたCpGアイランドを持つ遺伝子数種類を発見した。また、XY female牛のY染色体の構造異常をFISH法で解析し同牛のY染色体は、イソ染色体構造となっていることを明らかにした。これは牛のフリーマーチンの発生原因の一つとして,互いの生殖原基の交換によるとする仮説が間違っていることを証明した。
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