研究課題/領域番号 |
08556049
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土井 邦雄 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70155612)
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研究分担者 |
木村 透 日本農産工業株式会社, 中央研究所, 主任研究員
板垣 慎一 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00159823)
中山 裕之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40155891)
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キーワード | ヘアレス犬 / 紫外線 / 皮膚反応 / サンスクリーン剤 |
研究概要 |
3年間にわたる医薬品・化粧品開発における実験用ヘアレス犬の有用性に関する研究の初年度に当たり、研究計画書に従って下記の2実験を実施した。 実験1 紫外線照射に対する皮膚反応の解析 実験室内実験に備え、太陽光と人工紫外線に対する皮膚反応の質的・量的解析を行なった。太陽光照射では照射1日後に表皮に変性を認めた。照射3日後には表皮の変化は回復し、代って基底層を中心にメラニン顆粒の沈着をみ、照射7日後には色素沈着は一顕著になった。一方、人工紫外線(UVB+UVA)照射部皮膚は、照射1日後に紅斑を呈した。組織学的には皮膚の傷害は太陽光照射部より強く、表皮の非行や水腫性変化が顕著であった。また、真皮には炎症性細胞が多数観察され、表皮と真皮の傷害は照射7日後まで残っていた。色素沈着は照射3日以降に認められたが、太陽光照射部に比べて軽度であった。 実験2 サンスクリーン剤評価系としての有用性の検討 ヘアレス犬を用い、SPF値の異なるサンスクリーン剤を用いて、紫外線照射に対する防御効果を検討した。色彩色差計を用いた皮膚色の変化ならびに皮膚バイオプシー材料でのメラノサイト数の変化と組織学的変化を指標に検索した結果、ヘアレス犬は紫外線照射に対するサンスクリーン剤の防御効果を評価する上で優れた実験系であることが示された。
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