研究分担者 |
小山 秀一 日本獣医畜産大学, 獣医学部, 講師 (20162084)
萩尾 光美 宮崎大学, 農学部, 教授 (20128359)
若尾 義人 麻布大学, 獣医学部, 教授 (20063969)
内野 富弥 動物MEリサーチセンター, センター長(研究職)
菅野 茂 東京農工大学, 農学部, 教授 (70111482)
UCHINO T. Animal ME Research Center, Chief
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研究概要 |
大学家畜病院におけるイヌ・ネコの心疾患に関する疾病統計 1993年1月〜1998年7月までに、日本獣医畜産大学付属家畜病院に来院した初診動物計5,270頭(イヌ4,259頭 ネコ1,011頭)(健康診断、フィラリア予防、ワクチン接種が目的の個体は除く)についての疾病分類と年次別推移を調べた。イヌでは腫瘍が最も多く19%を占め、循環器疾患は6%であった。ネコでは消化器疾患が最も多く13.8%を占め、循環器疾患は3.6%であった。循環器疾患罹患犬(255頭)の品種別内訳はマルチズ(13.3%)、雑種犬(11%)、シーズ(10.6%)、ポメラニアン(9%)、ヨークシャテリア(7.1%)などであり、品種間の発生頻度の差は小さかった。ネコ(36頭)では、雑種猫(30.6%)、日本猫(13.9%)、ペルシャ猫(13.9%),、アメリカンショートヘアー(13.9%)などであった。診断名別症例頭数について、イヌでは僧帽弁閉鎖不全症39.4%、犬糸状虫症7.4%、僧帽弁閉鎖不全症+三尖弁閉鎖不全症5.7%、動脈間開存症5,7%、大動脈狭窄症5.3%、心室中隔欠損症4.6%、肺動脈狭窄症4.3%、心房中隔欠損症2.5%、右室負荷2.5%、三尖弁閉鎖不全症1.8%などであった。ネコでは肥大型心筋症(50%)、心房中隔欠損症(8.3%)が目立っていた。 民間家畜病院におけるイヌ・ネコの心疾患に関する疾病統計 1997年に発生したイヌの全疾患罹患頭数5,772、ネコの全疾患罹患頭数3,943についての系統的な疾病統計を行った。イヌの循環器疾患は0.45%、ネコでは0.36%であり、全疾患に占める割合は小さかった。イヌの循環器疾患では、僧帽弁閉鎖不全症、心不全、うっ血性心不全、右心室肥大(拡張)、左心室肥大(拡張)の順に多かった。犬種別では、マルチーズで全疾患266種のうち2位と15位を僧帽弁閉鎖不全症、うっ血性心不全が占め、ヨークシャテリアでは20位を僧帽弁閉鎖不全症、ポメラニアンでは4位と23位を僧帽弁閉錯不全症、うっ血性心不全が占めるなど、小型犬における循環器疾患の発生率の高さが目立つ傾向がみられた。
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