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1996 年度 実績報告書

残廃木材の高温焼成炭と遷移金属元素酸化物の複合によるNOx無害化変換材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08556054
応募区分試験
研究機関京都大学

研究代表者

石原 茂久  京都大学, 木質科学研究所, 教授 (90027160)

研究分担者 吉田 貴司  (株)豊田自動機械製作所, 技術開発研究所, 主任
井出 勇  リグナイト(株), 機能材料開発部・取締役, 部長
小川 博靖  東邦レーヨン(株), 経営企画室, 部長
畑 俊光  京都大学, 木質科学研究所, 助手 (10243099)
今村 祐嗣  京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (70151686)
キーワード残廃木材 / 木炭 / NOx無害化変換 / 気相環境浄化 / 遷移金属酸化物 / 複合材料 / 光触媒反応 / 自動車排気浄化
研究概要

森林破壊につながるとされる未利用状態の間伐材や社会問題化している工場残廃材、建築解体廃材を用いた環境浄化・制御材料の開発について、木材の熱変換過程で発現する特性を機能としてとらえ、それを応用した新しいNOx無害化変換材料の開発の可能性を検討し、以下の結果を得た。
1)温度60℃から3000℃に至る昇温過程において発現する特性を整理して示すとともに昇温段階において選択的吸着性、選択的反応性(無害化反応)のあることを示した。
2)炭化物の比表面積及び細孔体積は昇温とともに増加し、1000℃において最大値を示し、更に昇温を継続した場合、両者は低下することを確認した。
3)昇温過程における木炭のπ電子濃度は500℃から急増して600〜700℃で最大値を示し、それ以上の昇温では漸減したことを把握し、昇温による電子動態の概要を統括した。
4)木炭単独のNOxの吸着あるいは無害化変換は600℃焼成炭化のそれが最も優れており、市販活性炭、チタン酸化物及び木炭・チタン酸化物複合体のそれよりも高い性能を示した。
5)木炭と遷移金属酸化物の複合材料によるNOx無害化変換では、Ti、Fe、V等いずれの遷移金属酸化物も効果的であったが、本研究ではTiO_2よりVO、V_2O_3、VO_2が高い性能を示した。
6)木炭及び活性炭の比表面積、細孔体積の大きさとNOxの吸着及び無害化変換は比例関係のないことを示した。
7)以上のほか多くの知見を得た。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 石原茂久: "木質系炭素材料素材開発の新しい展開" 木材学会誌. 42・8. 717-723 (1996)

  • [文献書誌] S.Ishihara: "Removal of NOx or its conversion into harmless gases by charcoal and composites of metal oxides." Pre.Pap.Am.Chem.Soc.,Div.Fuel Chem. 41・1. 128-235 (1996)

  • [文献書誌] 石原茂久: "熱による機能性木質複合材料の開発" 木材研究・資料. 32. 23-29 (1996)

  • [文献書誌] 石原茂久: "残廃木材炭によるNOxの無害化変換および除去" ECO INDUSTRY. 2・2. 15-20 (1997)

  • [文献書誌] 石原茂久: "残廃材料の熱変換による環境浄化・制御材料の開発" 資源処理技術(資源処理学会々誌). 44・1. 51-54 (1997)

  • [文献書誌] S.Ishihara: "POLYMERIC MATERIALS ENCYCLOPEDIA.vol.2" CRC PRESS,INC., 6 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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