研究課題/領域番号 |
08557014
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新井 洋由 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (40167987)
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研究分担者 |
鈴木 宏志 (株)CSKリサーチパーク, 発生工学部, 研究主査
青木 淳賢 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (20250219)
井上 圭三 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (30072937)
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キーワード | ビタミンE / 小脳 / プルキンエ細胞 / バーグマングリア細胞 |
研究概要 |
ビタミンEは抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンであるビタミンEをどんなに摂取しても体内ビタミンEレベルを維持できないために起こる「先天性ビタミンE欠乏症」という疾患がある。この患者は、感覚神経節後根の壊死および小脳プルキンエ層の壊死による運動障害を呈し、また網膜変性を起こすなど特定の神経組織に傷害を受ける。我々の研究室では、哺乳動物の肝臓内にビタミンEと特異的に結合する蛋白質(αTTP,α-tocopherol transfer protein)を見出し、その精製・クローニングに成功してきた。さらに、先天性ビタミンE欠乏症の原因がαTTPの欠損によることを世界ではじめて明らかにした。 今年度は、ビタミンE輸送蛋白質が哺乳動物の脳内にも少量ではあるが存在するこおを見出した。特に小脳に発現がみられたので、小脳内での局在を詳細に検討した結果。プルキンエ細胞を取り囲むバーグマングリア細胞に特異的に発現していることを見出した。ここに存在する輸送蛋白質により小脳プルキンエ層にビタミンEが供給されているものと考えられた。
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