研究課題/領域番号 |
08557020
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野村 慎太郎 大阪大学, 医学部, 助教授 (80159087)
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研究分担者 |
北條 昭次 (株)サクラ精機, 開発本部病理学研究室, 室長
北村 幸彦 大阪大学, 医学部, 教授 (70028520)
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キーワード | ジゴキシゲニン / in situハイブリダイゼーション / TSA / ケモルミネッセンス / ウイルス検出 / ハイブリダイゼーション / 全自動システム / mRNA |
研究概要 |
疾病の原因を遺伝子発現の異常に置き換えることができる時代が到来し、診断業務も遺伝子の異常の検出を必要とするようになった。しかしながら、組織形態学的手法をもってしか、正確な病理学滴診断は不可能であり、そのためにはin situハイブリダイゼーションが最も有効であることが示されている。この方法は熟練を要し、すべての操作を手動で行わなければならなかった。本研究計画ではin situハイブリダイゼーションを全自動化し、実用化することを目的とした。平成9年度はウイルスの検出が実用化できるかを検討し、EB virus,HB virusが感染した細胞において、高い正確性でウイルス核酸が検出されることを示した。また、チラミドによるシグナルの増感が自動化装置によって可能かどうかを検討し、開発の途上である全自動in situハイブリダイゼーションシステムによってチラミド増感が手動と同じようにできることを示した。我々はこの装置を用いて様々な遺伝子の異常を検討するために、癌関連遺伝子を中心としてプローブの調整を行い、これを臨床の現場から得た試料にハイブリダイゼーションし、病理学的診断との相関性を検討する段階に到達した。最終的な結論にはいたっていないが、遺伝子異常をもって病理学的診断の補助とするには十分であるという結論を得つつある。さらに機械的な改良、および生化学的な手法のmodificationを経て、このシステムが実用化されるように検討を進めている。
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