研究概要 |
STRシステムの1つであるACTBP2の日本人及び中国人集団の調査を行った。日本人では34アリル,DIが0.993,一方中国人は28アリル,DIが0.993の値が得られた。ACTBP2は4塩基繰り返しであるが,日本人集団では2塩基繰り返しのアリルが多く出現しているため,各アリルの全塩基配列を決定した。 特殊な,鑑定試料から蛍光標識プライマーを用いた全自動検出システムによってSTR(ACTBP2,THO1,VWF)のDNA型を決定した。(1) 嬰児の血液と袋の中から発見された生理帯の血痕から母親のDNA型確認した。(2) パラフィン包埋組織から死亡した擬父のSTRの型を決定し,母と子の血縁関係を明らかにした。 一方,VNTRのDIS80は増幅されず,変性の強い生体試料ではSTRシステムの自動分析法の有効性が実証された。
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