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1997 年度 実績報告書

CD26由来経路による免疫調節治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08557036
研究機関東京大学

研究代表者

森本 幾夫  東京大学, 医科学研究所, 教授 (30119028)

研究分担者 本間 利夫  東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (10282526)
細野 治  東京大学, 医科学研究所, 助手 (50190210)
河崎 寛  東京大学, 医科学研究所, 助手 (80280957)
野島 美久  群馬大学医学部, 助教授 (90201699)
キーワードCD26 / Dipeptidyl peptidase IV / Adenosine deaminase / costimylatory分子 / アデノシン
研究概要

CD26はT細胞活性化抗原で、110KDの糖蛋白であり、細胞外ドメインにDipeptidyl peptidaseIV(DPPIV)酵素活性を有し、T細胞のcontimulatory分子として重要な役割をになっている。CD26は分子Adenosine deaminase(ADA)の結合蛋白で、CD26分子に結合したADAはアデノシンのT細胞への抑制作用を遮断することにより免疫調節作用を発揮することを報告してきた。しかしCD26分子上にADAの特異的結合ドメインが存在するのか、CD26分子はそのものもアデノシンの抑制作用に関与しているのか、あるいはADAとCD26との相互作用はT細胞活性化に直接的な調節作用を有するか不明であった。我々はCD26分子の340番目のロイシン、341番目のバリン、342番目のアラニン、及び343番目のアルキニンがADAの結合に必須なアミノ酸であることを明らかにした。さらにこれらのアミノ酸を変異させた変異型CD26 Jurkatトランスフェクタントを樹立したが、このJurkatトランスフェクタントはCD26は発現しているがADAは結合できずADAを細胞表面上に発現できなかった。抗CD3抗体とPMA刺激によるIL-2産生は野生型CD26Jurkat及び変異型CD26Jurakatトランスフェクタントとともに同レベルであった。しかしADA結合欠損変異型CD26Jurkatトランスフェクタントは野生型CD26Jurkatトランスフェクタントとくらべて、アデノシンのIL-2産生抑制作用については非常に感受性が高かった。これらの結果から、(1)細胞表面上のADAはT細胞活性化には直接関与しない、(2)CD26そのものはアデノシンの抑制作用を調節しないこと、(3)CD26分子上のADAのみが機能を有し、細胞外アデノシンの抑制作用を妨げることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Dong R-P.: "Correlation of the epitope defined by anti-CD26 mAbs and CD26 function." Mol.Immunol.(発表予定).

  • [文献書誌] Dong RP.: "Determination of adenosine deaminase binding domain on CD26 and its immunoregulatory effect on T cell activation." J.Immunol.159. 6070-6076 (1997)

  • [文献書誌] Dong R-P.: "Different regulatory effects of pentoxifylline on human T cell activation pathways." J.Clin.Immunol.17. 247-252 (1997)

  • [文献書誌] Hegen M.: "Cross-linking of CD26 by antibody induces tyrosine phosphorylation and activation of mitogen-activated protein kinase." Immunol.90. 257-264 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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