研究課題/領域番号 |
08557043
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田代 邦雄 北海道大学, 医学部, 教授 (90002154)
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研究分担者 |
日比 望 株式会社エスアールエル研究部, 主席研究員
塚田 裕 株式会社エスアールエル研究部, 研究部長
森若 文雄 北海道大学, 医学部, 助教授 (30142722)
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キーワード | 神経筋疾患 / 筋酵素 / Carbonid anhydrase III / 炭酸脱水水素酵素アイソザイムIII型 / 心筋障害 / Myoglobin / Myoglobin / CA-III |
研究概要 |
筋収縮、筋力低下を呈する神軽筋疾患の臨床診断には、血清の筋酵素マーカーとしてCreatine Kinase(CK)、アルドラーゼ(Aldolase)、LDHなどが用いられてきたが、炭酸脱水水素酵素アイソザイムIII型(Carbonic anhydrase III、以下CA-III)は骨格筋タイプII繊維に多く存在するCKと異なった筋疾患マーカーと考えられる。今回、神経筋疾患領域以外でのCa-IIIの臨床的応用の可能性を検討した。 基礎的データとしての各種神経筋疾患を対象にELISA系を用いたCA-IIIの測定を、さらに検討対象症例数を増やして継続的に検討したが、筋ジストロフィー、多発筋炎が高値を呈し、遠位型ミオパチー、筋萎縮性側索硬化症などで中等度の上昇を示した。また、非神経筋疾患では、その大多数が正常、あるいはごくわずかの上昇を示した。 一方、神経筋疾患以外の領域では、心筋梗塞などのマーカーとしては、CK iszyrneやLDH、GOT、GPTなが用いられており、また、myoglobin、cardiac specific maker(tyoponin I)も有用とされきた。しかしながら、myoglobinは心筋障害以外でも上昇がみられるので、今回、心筋障害ではmyoglobin/CA-IIIの比率での評価が有用であること、また、CA一IIIとミオグロビン量の経時的変化に有用性がみられ、今後、さらに検討すべき課題であると考えられた。
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