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1996 年度 実績報告書

腎集合尿細管に特異的に働く膜透過性阻害剤のタンパク立体構造解析に基づく開発

研究課題

研究課題/領域番号 08557066
研究種目

基盤研究(A)

応募区分試験
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

丸茂 文昭  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00050443)

研究分担者 内田 信一  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50262184)
伏見 清秀  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50270913)
キーワード水チャネル / AQP2 / 集合尿細管 / 利尿剤 / タンパク構造
研究概要

平成8年度はバゾプレシン水チャネルAQP2の構造解析を遺伝子工学の手法を用いてすすめた。AQP2の遺伝子組換え変異体をpolymerase chain reaction法を用いて合成し、アフリカツメガエル卵および腎由来培養上皮細胞に発現させ、その機能を調べた。これらの研究結果から、研究代表者らの水チャネルの構造モデルの妥当性が確認された。すなわち、6つのαヘリックス構造の膜貫通部が水透過孔を形成し、細胞外側と細胞質側とに第3、第4番目の親水性ループが内腔へ入り込む形で、水分子を選択的に透過させる狭窄部を構成するとする構造である。
また、水チャネル阻害剤をスクリーニングするための実験系として、取り扱いの比較的容易なCHO細胞に安定的にAQP2を発現させることに成功し、ストップトフロー蛍光光度計を用いて候補化学物質の水透過性阻害剤の検討を開始した。
一方、研究経過を通して、カルボキシル端の生理学的重要性が明らかとなってきた。すなわち、カルボキシル端にはタンパクリン酸化酵素Aの基質に特異的なアミノ酸配列があり、その付近の分子構造がAQP2の細胞膜発現にとって大変重要な働きをしていることが明らかとなった。リン酸化部位の変異体は、バゾプレシン刺激によっても細胞膜表面へ移送されないことが見いだされ、カルボキシル端のリン酸化の抑制を引き起こす物質が、全く別の機序によるバゾプレシン水チャネルの阻害剤の候補となりうることが明らかとなってきた。次年度以降は、この観点からも研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ligun Bai 他: "Structure of Aquaporin-2 vasopressin water channel" Journal of Biological Chemistry. 271(9). 5171-5176 (1996)

  • [文献書誌] Fushimi 他: "Isolation of a Gene Encoding Nodulin-like Intriusic Protein of Esctherichia Coli" Biochemistry and Molecular Biology International. (予定). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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