研究課題/領域番号 |
08557068
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮田 哲郎 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70190791)
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研究分担者 |
濱田 洋文 癌研究会, 化学療法センター分子生物治療研究部, 部長 (00189614)
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キーワード | 内皮細胞 / ハイブリッド型人工血管 / tissue plasminegen activator / thrombomonodulin |
研究概要 |
(1)adenovirus vectorを用いたヒトtissue plasminogen activator(tPA)遺伝子導入内皮細胞でハイブリッド型人工血管を作成し、イヌ頚動脈に移植後の内皮細胞のretentionと培養期間の関連を調べたところ継代培養が長くなるにつれて内皮細胞のretentionは低下した。遺伝子導入した内皮細胞が人工血管上で機能するためには我々が使用しているadenovirus vectorのような高いtransduction efficiencyのvectorを使用して培養時間を短くする事が重要と結論できた。 (2)adenovirus vectorを用いたヒトthrombomodulin(TM)遺伝子導入内皮細胞をePTFE人工血管上にseedingしてハイブリッド型人工血管を作成した。サルの外腸骨静脈に移植したところ1週間で内皮細胞のほとんどがはがれていた。人工血管をcollagenで被覆したDacronに変えて外腸骨動脈と下大静脈の間に移植したところ内皮細胞は90%以上残り、retentionは保たれたがgraftの開存率はcontrolと差がなかった。このため内皮細胞に導入したTMの機能は静脈への移植に耐える程の抗血栓能は持っていないと結論した。動脈への移植実験を現在行っており、遺伝子導入の効果を検討中である。
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