研究概要 |
1.キメラ抗体の作製と精製(大辻):抗大腸癌モノクローナル抗体A7を産生するマウスハイブリドーマより,kappa鎖のVL領域とヒトkappa鎖のCL領域を結合し,このcDNAとgamma 1鎖のVH領域とCH1領域を結合したFd鎖をコードするcDNAをプラスミドとして酵母AH22株に転位した。その結果効率よくキメラ抗体を得ることに成功した。 2.キメラ抗体とネオカルチノスタチンとの複合体の作製(北村):キメラ抗体とネオカルチノスタチンを架橋剤SPDPを用いて結合した。その結果,抗腫瘍活性と抗体活性のいずれも保持された複合体を得ることができた。 3.臨床応用(山口):本複合体の臨床第1相試験の解析から,本剤の安全性とその毒性が検討された。その結果,本剤は一部で可逆性の肝障害が認められた以外,約4万単位まで安全に使用可能であることが明らかになった。
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