• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

自己免疫性動脈硬化発症モデル動物の開発:抗apoA-I自己抗体及び酸化HDLの臨床的意義の把握

研究課題

研究課題/領域番号 08557133
研究種目

基盤研究(A)

応募区分試験
研究機関(財)東京都臨床医学総合研究所

研究代表者

梅田 真郷  財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 炎症研究部門, 研究員 (10185069)

研究分担者 五十嵐 浩二  東yー株式会社, 生物工学研究所, 研究員
金井 晃  東yー株式会社, 生物工学研究所, 所長
新井 盛夫  東京医科大学, 臨床病理教室, 助教授 (00212605)
米川 博通  東京都臨床医学総合研究所, 実験動物研究部門, 研究員 (30142110)
キーワードアポリポタンパク質A-I / 動脈硬化 / 高密度リポタンパク質 / 自己抗体 / 血栓性疾患 / 自己免疫 / 膠原病 / コレステロール
研究概要

アポリポ蛋白質A-Iは高密度リポ蛋白質(HDL)の主要な構成蛋白質であり、その機能として、1)コレステロールをエステル化するLCATの活性化、2)HDLを特異的に結合するHDL受容体に対するリガンド、3)血管拡張作用を有するプロスタサイクリンの安定化因子である、4)血中での酸化脂質の主なキャリアーである、ことが明かとなっている。また、血中HDLコレステロールあるいはアポリポ蛋白質A-I濃度と動脈硬化に伴う虚血性疾患の発症頻度との間には強い負の相関が示されているが、生体内でのHDLの代謝の調節機構は未だ不明な点が多い。申請者らは、抗リン脂質抗体の血栓性疾患への関与について、一連のモノクローナル抗体を樹立することにより、その構造、抗原認識様式および臨床的意義について分子レベルでの解析を行ってきている。この解析の過程で、マウス個体中に高密度リポ蛋白質(HDL)中のアポリポ蛋白質A-Iを特異的に認識する自己抗体が存在すること見い出した。本年度は、ヒト血清中に自己のアポリポ蛋白質A-Iに対する自己抗体(抗apoA-I自己抗体)の存在の有無および疾患との関連について疫学的調査を行った。その結果、検討した健常人46例のすべてにおいて抗apoA-I自己抗体が検出された。さらに膠原病疾患患者287例について抗apoA-I自己抗体の測定を行ったところ、慢性関節リュウマチ患者においてIgMクラスの抗apoA-I自己抗体が高値を示すものが約20%に認められた。また、これらの膠原病疾患患者のうち血栓性疾患を併発している患者10例中7名においてIgGクラスの自己抗体が強く誘導されていることが明かとなった。抗apoA-I自己抗体の抗体価は、膠原病患者において広く認められる抗DNA抗体や抗カルジオリピン抗体の出現とは相関していないことから、これらの抗体とは別の範疇に属すユニークな抗体群であることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 鴇田 滋ら: "Specitic cross-reaction of IgG and-phospholipid antibody with platelet ghtcoprotein IIIa" Thrombosis and Haenostasis. 75. 168-174 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi