1 γ線照射した竹-オリゴ糖複合体からの活性炭調整 竹-シクロデキストリン複合体にγ線を照射した後炭化すると炭化収率が未照射体に比べ4%増加した。1000℃で炭化した活性炭の電気抵抗値は1.0-1.8Ωであった。X線回折像に結晶化した様子が観察された。2000℃で炭化すると難黒鉛化炭素構造を示し、細長いリボン状組織が30^^・Aのループを形成して絡まる様子を見せていた。これは繊維軸に対し(002)面の配向を意味し、低抵抗値の原因と考えられる。 2 竹炭の入浴効果 人工気候室の浴槽を用いて、20〜60歳台の男性10人を被験者として、竹炭、木炭、炭なし(更湯)の入浴効果実験を行った。湯温40℃にして、炭を入れない場合と炭500gを入れ、入浴前後の血圧、心拍数、皮膚血流量、皮膚表面温度、口腔温度(体温)を比較検討した。炭を添加すると、更湯より皮膚表面温度と血流量の増加をもたらした。その効果は木炭(備前炭)より竹炭が顕著であった。この効果の理由の一つは、炭入り湯中のカリウムの濃度の増加があげられる。竹炭を枕に入れると安眠効果が認められた。 3 人造黒鉛・高分子樹脂の複合電極で電解した水の効果 この水を植物に散布すると、植物の成長促進作用が認められた。実験期間3年を経て分かったことは、成長が著しい、節間の伸張、節数の増加、茎が太くなる、到花日数が早い、側枝の発生が多くなる、耐病性が向上する、赤色系の発色が良い、硝酸系窒素がより多量に吸収される等の利点が確認された。成長促進物質は一種の植物成長ホルモンと考えられ、水を電解する際に陽極に生成する有機物であると推定している。 4 ヒドロキシアパタイトの機能性 無機天然材料の機能性にも注目した。その中で歯、骨を構成するヒドロキシアパタイトの活性酸素生成能とその反応性について調べた。ESRによって活性酸素種の性格を調べた。
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