研究課題/領域番号 |
08558011
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
永野 和男 静岡大学, 情報学部, 教授 (60107224)
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研究分担者 |
宇土 正浩 日本アイ, ビー・エム株式会社・文教システム事業部営業推進ソリューション, 開発エンジニア
井上 久祥 鳴門教育大学, 学校教育研究センター, 助手 (30274278)
奥村 英樹 四国大学, 生活科学部, 講師 (80233477)
村野 健太郎 国立環境研究所, 主任研究所 (40109905)
原 克彦 園田学園女子大学, 情報教育センター, 講師 (60238152)
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キーワード | カリキュラム開発 / 遠隔共同学習 / 教材データベース / 教材開発 / 環境教育 / 酸性雨 |
研究概要 |
情報教育の一環として、児童・生徒が情報を収集、加工、判断、伝達する主体的な情報活用の課題場面を教科の中で具体的に展開することが望まれている。次の指導要領では、児童生徒が主体的な課題意識をもって、課題解決学習に取り組む時間がとれるよう検討されている。本研究は、これまで試行してきた遠隔共同学習実験を基に、実践レベルでの問題点を検討し、より実用的な支援システムとカリキュラムの開発整備を図ることを目的としてスタートした。 具体的には (1)「酸性雨の共同観測と、地球環境を考える」をテーマにした、遠隔共同学習カリキュラムを開発し、教材化(テキスト、CD-ROM、Web HomePageなど)する。 (2)必要な支援ツールを統合化し、開発する。 (3)教材用のガイドブックを作成する。 (4)開発されたカリキュラムを、実践校において実施し、実用上の問題点について検討する。 まず、平成8年度には、カリキュラムを学習活動のレベルまで整理し、子ども用テキストの作成、教師用ガイドブックの作成を進めた。また、実践のイメージを教師に伝えるための紹介用CD-ROMを作成した。さらに、子ども用通信ソフト(かわらVAN)の開発,支援データベースシステムの開発も行った。これに平行して,平成8年度は、実践協力校を全国から13校、平成9年度には、全国から25校の参加校を求め、カリキュラムに基づく実践を、約6ヶ月間進めた。 次に、この実践で交わされたメールの記録などを分析し、共同学習を運用するために、どのような支援システムの機能が必要であるかを明らかにし、システムの改善を図った。 本研究では、開発、実践、評価、改善を2回繰り返し、実用性の高いカリキュラムを具体的に開発しただけでなく、インターネットを教育現場で共同学習に活用するための支援システムの要件や教師の役割などについても、示唆を与えることができた。これらの成果を研究成果報告書(総192頁)にまとめ、報告した。
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