キーボード・ナビゲーション(Keyboard Navigation)とシリアルキー(SerialKeys)の機能を利用して、運動機能障害がありマウスなどの利用が困難な障害児(者)が2点〜1点スイッチを自ら操作してインターネットのWWWを閲覧することができる入力ディバイスを開発した。キーボード・ナビゲーションは、マウスによる操作を前提とするアプリケーション・ソフトウェアを、マウスなどの操作が困難な障害児(者)のアクセシビリティを向上させるための機能であり、MicrosoftのWWWブラウザであるInternet Explorer Ver.3.0β2(以下、IE3と呼ぶ。)などがこの機能をサポートしている。シリアルキーは、コンピュータの機種が異なっても障害児(者)用入力ディバイスなどを共通して接続できる機能であり、ユニバーサル・デザインの一環として提案されているGIDEI(General Input Device Emulating Interface)に基づいた機能である。 マウスによる操作を前提とするアプリケーション・ソフトウェア(教育用ソフトウェアなど)がキーボード・ナビゲーションと同等な機能をサポートすれば、簡単なシリアルキーディバイスと併用することにより、1)1点〜3点程度の操作スイッチが利用できる障害児(者)が、これまで利用することが困難であったアプリケーション・ソフトウェアを利用できる、2)コンピュータの機種が異なっても利用できる、3)援助者の負担や経費を軽減させる、などの利点が生じることが確認された。
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