研究課題/領域番号 |
08558041
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 保 京都大学, 防災研究所, 教授 (40027230)
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研究分担者 |
里深 好文 京都大学, 防災研究所, 助手 (20215875)
中川 一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80144393)
澤田 豊明 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60027258)
佐藤 忠信 京都大学, 防災研究所, 教授 (00027294)
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キーワード | 斜面崩壊 / 地震加速度 / 地下水面 / シミュレーション / 二次災害 / 振動実験 |
研究概要 |
本研究は地震による比較的広域の斜面災害を予測する手法を樹立することを目標に、大規模の震動実験による崩壊機構の解明と予測法の開発、地形地質に応じた地震外力の見積もり、崩壊土砂の流動化及び崩壊残土の二次敵な流出による災害予測の問題について研究を進めている。 地震時の山腹崩壊の予測に関して、大型の3次元振動台を用いた実験を前年度から継続しているが、前年度には平均粒径0.82mmの砂を用いたのに対して、本年度は平均粒径0.476mmの砂を用いた実験も行い、材質の効果についての検討を行った。その結果、細かい材料の場合には、特定の周期と振幅に対して、飽和浸透流の層の上に存在する飽和層とさらにその上の乾燥層との境界面が大きく上下に振動し、間隙水圧の変動幅も非常に大きくなっていることが判明した。このことは土層内部で液状化のような現象が生じていることを示している。そして、崩壊を起こす振幅はほぼ周波数の2乗に反比例する。崩壊現象の数値シミュレーションのための有限要素解析法を開発した。これは要素間にジョイント要素を想定するもので、要素の振動・変形のみならず、すべりを生ずる不安定な部分の発生を見いだせるものである。まだ、実験結果を完全に説明できる段階には達していないが、的確な土質定数の導入、地下水の影響の導入によって実用化できる見通しが得られた。 崩壊土砂の液状化に関連して、発生原因は豪雨であるが、鹿児島県の針原川で発生した大規模な斜面崩壊に伴う土石流の流動、氾濫のシミュレーションを実行した。崩壊土塊の飽和度と流動化との関係は、崩壊原因が地震であるが、降雨であるかを問わず重要である。
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