研究課題/領域番号 |
08558050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 茨城工業高等専門学校 |
研究代表者 |
松澤 孝男 茨城工業高等専門学校, 一般科目, 助教授 (40005989)
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研究分担者 |
河原 永明 茨城工業高等専門学校, 一般科目, 講師 (30204754)
長本 良夫 茨城工業高等専門学校, 一般科目, 助教授 (50114012)
森 信二 茨城工業高等専門学校, 一般科目, 講師 (70249746)
添田 孝幸 茨城工業高等専門学校, 一般科目, 助教授 (70197002)
山本 茂樹 茨城工業高等専門学校, 一般科目, 助教授 (90123984)
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キーワード | 自然放射線 / ラドン / PA / 居住空間 / 学校 / 民家 |
研究概要 |
パッシブ型のラドンモニタを用いて茨城工業高等専門学校の各教室と学生の自宅の学生の寝室のラドン濃度の測定を行った(約200軒)。別に長野県の伊那谷断層沿いの南箕輪村、伊那市、駒ケ根市、阿智村の民家のラドン濃度の予備測定を行った。学生に自然放射線に対する関心を惹起させた。 従来、民家のラドン濃度の全国データとしては、科学技術庁放射線医学総合研究所(以下放医研)の小林定喜博士等の、全国の高等学校の理科教員の住宅6300軒(1985年-1991年)のデータが唯一のもので、これが国連科学委員会報告においても日本のデータとして採用されてきた。中央値23Bq/m^3,都道府県別では19-57Bq/m^3。 ところが、我々のデータでは、茨城県の民家のラドン濃度の中央値は放医研のデータの1/2以下であった。我々はデータの乖離の原因として、機器の違いや測定方法の差ではなく、モニターを設置する家庭の生活様式(含む家屋構造・材質)の違いによることを主張してきた。 分析研では、放医研の土居雅広博士の開発したラドン/トロン弁別測定型のパッシブモニタを用い1994年-1996年に全国の民家のラドン濃度の再調査を行い1996年12月に結果が発表された。全都道府県で約20軒ずつ測定し、合計899軒のデータから、中央値は11.7Bq/m^3であった。地域別では、関東地方は更に低く、9.7Bq/m^3で、我々のデータとほぼ一致する。 居住空間のラドン濃度の測定について、現在まで日本には測定方法の標準も、標準濃度のラドンガスも無い。実居住空間でのラドン濃度のデータのクロスチェックを行うため、現在、放医研人間環境研究部の専門家と共同で、茨城工業高等専門学校の各教室(一般教室・実験室・事務室・図書館・計算機センター)のラドン濃度を、3種類のパッシブ型ラドンモニタ((1)長瀬ランダウア社製ラドトラック,(2)放医研土居博士開発のラドン/トロン弁別測定型パッシブモニタ,(3)名古屋大学原子核工学科飯田博士開発の静電モニター)の同時比較測定を行っている。また、カナダPyron社の線量の校正されたラドンガスソースを入手し、検出器自体の校正も試みている。
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