研究概要 |
低電圧,低電流で効率良く処理できる電極について,今年もさらに検討を行い,炭素繊維を利用することにし,炭素繊維をマトリックス状に編み,それをハニカム形状にした電極を作成した.ハニカム型電極を設置した処理槽を試作し,水素生成効率及び脱窒素特性を検討した.水素生成効率は理論発生量の略80%であり,単位容積当りの脱窒効率も,従前の電極に比べ高いことを明らかにした. 太陽電池の利用については,生物膜反応モデル及びプロセスモデルを構築し,理論的検討を行った.太陽電池モジュールを利用する処理実験の実績値は,実験が冬期に入り理論値との比較は十分できなかった.アモ-ラスシリコンを使用する太陽電池の現在の効率では,反応の高効率化による装置のコンパクト化に基づく所用処理槽の大きさに対して,電池パネルの面積が大きく,システムとしてのコンパクト化に必ずしもならない.また,蓄電機能を持たないことによるエネルギー供給の間欠性もあり,風力等他の自然エネルギーの利用について検討することは有用である.
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