研究課題/領域番号 |
08558065
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺島 泰 京都大学, 工学研究科, 教授 (50019717)
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研究分担者 |
三宅 酉作 オルガノ環境テクノ(株), 常務取締役(研究職)
越川 博元 京都大学, 工学研究科, 助手 (70273480)
清水 芳久 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20226260)
尾崎 博明 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40135520)
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キーワード | 土壌汚染 / 汚染機構 / 重油 / 油分汚染 / 土壌浄化 / 油分分解菌 / 重油分析法 / 重油画分 |
研究概要 |
油分による土壌汚染の機構を解明し、汚染土壌の浄化技術を確立することを目的として、本研究ではA重油を対象として、物理化学的処理法の基礎となる油分の土壌への吸・脱着現象の解明と油分分解微生物の訓養等について実験的検討を行った。重油のような高沸点有機化合物(芳香族炭化水素類等)を多く含むによる土壌汚染は今後ますます顕在化し、社会的にも大きな問題になると考えられている。得られた主な結果は以下の通りである。 1.土壌に付着、吸着または共存している重油の総括的分析法としては、種々の文献的考察及び実験から、エタノール抽出跡に、分画(飽和画分、芳香族画分、レジン画分、アスファルテン画分)し、Polychlorotrifluoroethyleneを溶媒とする赤外分析法によるのが簡便かつ確実である。 2.土壌含水率が増加すると、土壌表面を覆った水分子によってA重油が土壌と接触しにくくなる作用により、A重油の土壌内浸透速度と浸透距離が増加する。 3.多量のA重油が土壌内を浸透する場合、重油の各画分が土壌に特異的吸着するというよりは土壌間隙における保持が浸透速度を減少させ、有機炭素の存在による土壌間隙構造の変化がこのような現象を促進させるものと考えられる。このような汚染機構を基礎とする汚染土壌の物理化学的浄化法については現在検討中である。 4.油分分解微生物の訓養、集積培養を試み、単離にはいたっていないが、分解活性の高い微生物が存在することを確認した。
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