研究課題/領域番号 |
08558069
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田中 勲 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (70093052)
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研究分担者 |
鈴木 守 北海道大学, 物質構造科学研究所・放射線研究施設, 助手 (40280507)
中川 敦史 北海道大学, 大学院理学研究科, 助教授 (20188890)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 蛋白質結晶構造解析 / 多波長異常分散法 / セレノメチオニン |
研究概要 |
表題の研究のために7種類の異なる蛋白質(ソースの異なるものも含めると10種類の結晶)の構造解析を進めながら技術開発を行ってきた。その結果、この2年間に4種類の蛋白質(5種類の結晶)の構造解析に成功し、これまでの構造解析に要する時間を大幅に短縮することができた。残りの蛋白質も近いうちに構造解析が可能な段階にある。調製したすべてのSe化蛋白質で、ネイティブ結晶と同じ結晶化条件で結晶を得ることができた。ネイティブと同型にならない場合もあったが解析には支障はなかった。またSe化蛋白質の結晶化にはネイティブ結晶のシ-ディングが有効であることも分かった。還元剤を加えてSeの酸化を防ぐことが結晶化にとって必須の場合もあった。こうした点を考慮することで、Se化蛋白質結晶の調製は、試行錯誤なく計画通りに行えると考えている。OmpRの構造解析では、5個のSeの内の3個の位置をパタ-ソン関数から決めることができた。その内の2個は、はじめに疎水性コアーにあると予想されたものであり、相同蛋白質からMetの環境(従って熱振動が小さく解析に有効なMet)を推定する方法の有効性を確認した。一方次世代放射光を使ってデータを収集したリボソーム蛋白質S7の場合では、分子中に存在する6個すべてのSeの位置を決定することができた。構造解析の成否は、Seからの小さいシグナルを検出できるかどうかにかかっている。そのためには、結晶を窒素温度にまで冷却し、X線によるダメ-ジを最小限に抑え、すべての波長データを一つの結晶で記録することが重要である。また、ソフトウェアーとしては、新しく開発された位相計算プログラムSHARP,SOLOMONが非常に有効であることを確認した。2万から3万以下の分子量を持つ蛋白質の構造解析は、高分解能の回折データが得られる場合、ほとんど問題なく行うことができるようになったと言えよう。
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