研究課題/領域番号 |
08558080
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
嶋田 拓 広島大学, 理学部, 教授 (70011559)
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研究分担者 |
町井 昭 (株)山勝真珠養殖研究室, 顧問研究員
小林 敬典 水産庁養殖研究所, 研究員
和田 克彦 水産庁養殖研究所, 部長
中坪 敬子 広島大学, 理学部, 助手 (40192760)
赤坂 甲治 広島大学, 理学部, 助教授 (60150968)
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キーワード | バフンウニ / アコヤガイ / 遺伝子 / 転写調節 / 細胞培養 / 発現ベクター / 遺伝子導入 / 転写因子 |
研究概要 |
Ars遺伝子の発生時期特異的転写は、TATAA配列上流27bpにあるCCTTGCATCA配列、および-174bp〜-186にかけての22bp配列が重要であること、22bpエレメントにはArs遺伝子の発現する孵化期に核蛋白質が結合すること,を示した。CCTTGCATCA配列を変異させると、20bpエレメントの転写活性化能が消失するので、22bp配列結合因子はCCTTGCATCA配列結合因子を介して働くと思われる。Ars遺伝子の第1イントロンにあるエンハンサー配列GGATTAに結合する転写調節因子、HpOtx_EとHpOtx_LのcDNAをクローン化し,2種のOtx mRNAが同じ遺伝子から作られ、HpOtx_Eは母系情報で、孵化期以前のArs遺伝子転写を抑制し、HpOtx_Lは孵化期に出現してArs遺伝子の転写を促進することを示した。HpOtx_EcDNAとHpOtx_LcDNAのantisenseRNAを用いた全載標品インシツハイブリダイゼーションの結果、HpOtx_EmRNAは孵化前には胚の全細胞にあるが、孵化後には胚の植物領域に局在し、原腸期には囲胞胚腔領域にのみ検出され、プリズム期には消失した。これに対して、HpOtx_LmRNAは孵化期以前には全く存在せず、孵化後出現してプリズム期まで間充織細胞を除く胚の全細胞で検出された。Ars遺伝子が全く発現しない原腸細胞にもHpOtx_L mRNAが見出されるのでHpOtx_Lは内胚葉特異的な遺伝子の発現調節にも関わっていると考えられる。(嶋田、赤坂、中坪) アコヤガイのベリジャー幼生および生体外套膜からディスパーゼ処理で解離した細胞を培養し、前者は3ヶ月間、後者は2ヶ月間維持できた。このほか、外套膜からのDNA抽出法とパーティクルガンによる外套膜細胞への遺伝子導入条件を検討した。(和田、小林) バフンウニのプルテウス幼生からディスパーゼを用いて細胞を解離させ、カナマイシン、エリスロマイシンおよびゲンタマイシン存在下で培養した。ミズカビ類や原生生物による汚染のなかったシャーレでは20日後には有糸分裂増を認めた。(町井)
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