• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

セメントイン(新発見内在性架橋接着分子)を利用したタンパク質の糊付け技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08558096
研究機関東京工業大学

研究代表者

鈴木 陽子  東京工業大学, 生命理工学部, 教務職員 (30179270)

研究分担者 橘 眞郎  エーザイ株式会社, 研究開発本部, 部長
高木 淳一  東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (90212000)
キーワードタンパク質の糊付け / セメントイン / トラッピン / GFP / トランスグルタミナーゼ / プロテアーゼインヒビター / ランダムコイル / 二次構造
研究概要

私たちが1994年に初めて見つけた糊代を持ったタンパク質(トラッピンと総称)に関する基礎及び応用研究の一環として,螢光性のセメントインを調整しセメントインの付加価値を高めるとともに,糊代部分すなわちセメントインを遺伝子工学的に生産し,その二次構造を推定した。(1)蛍光性セメントイン分子の作製:これまでの研究で,セメントインは期待どおり非常に優れたタンパク質の接着剤になることがわかっているが,さらにセメントイン分子を標識することが出来れば利用価値は格段に上がる。そこで,最近よく利用されているクラゲ由来の蛍光性タンパク質GFP(Green Fluorescent Protein)及びその改良型との融合タンパク質として発現させることを試み,蛍光性のセメントインを作ることに成功した。(2)セメントインの二次構造:糊代として働くセメントイン領域は,一次構造上は,LysとGlnに富む繰り返し構造をとっていることが明らかになっているが,より高次の構造については不明である。そこで,大腸菌で生産したセメントインを用いて二次構造の決定をおこなった。立体構造に関する情報は,セメントインの接着能を理解し,応用に役立てるためには極めて重要である。まず,セメントインを大腸菌でマルトース結合タンパク質との融合タンパク質として発現させ,セメントイン部分のみを切り離し精製した後に,円偏光二色性(CDスペクトル)を測定することによって,二次構造であるαヘリックス,β構造の含量を求めたところ,予想外に,特徴的な二次構造は持たず,ランダムコイル構造をとっていることが判明した。最初はαヘリックス構造が主ではないかと予想していたが,よく考えてみると,ランダムコイルの方がより効率よくタンパク質を架橋するのに適した構造といえそうである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kojima, S. et al.: "Dimerization of midkine by tissue transglutaminase and its functional implication." J. Biol. Chem.272. 9410-9416 (1997)

  • [文献書誌] Schalkwijk, J. et al.: "The trappin gene family" J. Invest. Dermatol.(in press). (1998)

  • [文献書誌] Isobe, T. et al.: "Propolypeptide of von Willebrand factor is a novel ligand for very late antigen-4 integrin." J. Biol. Chem.272. 8447-8453 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi