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1997 年度 実績報告書

新しい補助循環システム-分離補助循環システム-の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08558104
研究機関国立循環器病センター

研究代表者

宮脇 富士夫  国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 室長 (50174222)

研究分担者 豊川 哲生  ゼオンメディカル株式会社, 総合開発センター, 主任研究員
大平 龍夫  ゼオンメディカル株式会社, 研究員
堀川 昌幸  日本ゼオン株式会社, 研究員
藤里 俊哉  国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 室員 (60270732)
辻 隆之  国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 部長 (00075764)
キーワード分離補助循環システム / 分離補助循環用カテーテル / パンピングバルーン / 遮断用バルーン / 遮断用バルーン駆動装置 / 大動脈内バルーンパンピング / 経皮的心肺補助法 / 補助循環法
研究概要

平成9年度は,分離補助循環用カテーテル(IA3BP)の駆動装置を開発した。分離補助循環法とは,動脈系を横隔膜レベルで遮断し、上半身は大動脈内バルーンパンピング(IABP)で,下半身は経皮的心肺補助法で補助する新しい補助循環法である。IA3BPはIABPバルーンと2個の遮断用バルーンからなる(2個のバルーンで交互に遮断し,前脊髄動脈閉塞を防止)。上・下半身の動脈系を恒常的に循環分離するため,2個の遮断用バルーンの拡張時期を一部オーバーラップさせる必要がある。このオーバーラップ時間(OP)および遮断用バルーンの拡張・収縮1サイクルに要する時間(Interval)を本遮断用バルーン駆動装置の設定可能な変量とし,それぞれの設定可能範囲を1.5-7.5秒,20-60秒とした。この駆動装置による遮断用バルーンの駆動をエア-モック回路にて,背圧,バルーン拡張圧,バルーン収縮圧を変えて検討した。使用IA3BPは動物実験用試作品で,パンピングバルーン,遮断用バルーンの容量がそれぞれ12cc,非バルーン部分シャフト外径が8Frでバルーン部分シャフト外径が7Frに先細りしている型である。背圧が80mmHg以上の場合,バルーン拡張圧が200mmHg以上でなければ,バルーン完全拡張に要する時間は1.5秒以上となった。この場合,OPを最小の値(1.5秒)に設定すると,一方のバルーンが完全に膨らむ前に他方のバルーンがしぼみ始め,循環分離が一時不充分になる可能性がある。また,前脊髄動脈がバルーン遮断部位から分枝していると仮定し,前脊髄動脈の間欠的閉塞時間を検討した。最大の設定の場合(Interval:60秒,OP:7.5秒),バルーン拡張・収縮時間はそれぞれ37.5,22.5秒となり,これらの時間はそれぞれ前脊髄動脈の最大閉塞時間および最小疎通時間となる。この設定が安全かどうか検討する必要がある。

研究成果

(6件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] Miyawaki,F: "Split-Circulation Assist Device Facilitates Heart Failure Management and Increases Effects of Intraaortic Balloon Pumping" ASAIO Journal. (in press).

  • [文献書誌] 宮脇富士夫: "分離補助循環法の有用性-補助循環離脱時期判定の容易さに関する考察" 医用電子と生体工学.

  • [文献書誌] 宮脇富士夫: "分離補助循環用カテーテルの開発" 医用電子と生体工学.

  • [文献書誌] 宮脇富士夫: "IABPとPCPS併用下における胸部下行大動脈遠位部遮断の心庇護増強効果" 日本臨床生理学会雑誌. 26(5). 263-270 (1996)

  • [文献書誌] 宮脇富士夫: "新しい補助循環法「分離補助循環法」の有用性-循環調節能力と心機能実時間判定能力-" 薬理と臨床. 6(8). 1603-1606 (1996)

  • [文献書誌] 宮脇富士夫: "新しい補助循環法の開発-分離補助循環法の有用性の検討" 医用電子と生体工学. 33. 370- (1995)

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公開日: 1999-03-14   更新日: 2016-04-21  

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