研究課題/領域番号 |
08559003
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
兵頭 俊夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90012484)
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研究分担者 |
村松 新一 浜松ホトニクス(株), 電子管第1事業部, 主任部員
斎藤 晴雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (60235059)
長嶋 泰之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (60198322)
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キーワード | 陽電子消滅 / 2光子2次元角相関 / α線検出器 / 位置敏感検出器 / メタルパッケージ光電子増倍管 / BGOシンチレータ |
研究概要 |
陽電子消減2光子2次元角相関装置の改良のための、新方式の位置敏感γ線検出器の開発を行ってきた。 昨年度に着手した、約3000個の2.6mm×2.6mm×18mmのBGOシンチレータ柱と36個のメタルパッケージ小型光電増倍管を組み合わせた160mm×160mmの広いγ線入射面を持ったγ線検出器が完成した。回路系は、昨年度までに開発した光電子増倍管4個のプロトタイプで性能を確認済みの高速アンプ回路を用いた。また、γ線入射位置判定もプロトタイプの方式を拡張した方式を用いた。すなわち各シンチレータのX、Y方向に4本ずつ出ている出力信号をX、Y別に抵抗鎖でつなぎ、各々の光電子増倍管から1ケ所ずつと両端の計8個の出力だけを用いて演算した。これにより、わずか16個の出力だけで位置判定が可能になった。ただし、入射位置を求める演算は、単純な重心演算ではスペクトルが歪んでしまうことが分かったので、各出力から一定値を差引いた後重心演算をするなどの工夫を行い、これによって、良好な結果が得られた。 ただし、製品の組み立てた後にライトガイド用光学ガラス板が破損するトラブルが生じたため完成の時期が遅れ、2光子2次元角相関装置に取り付けた測定には至らなかった。
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