研究課題/領域番号 |
08559005
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小宮山 真 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50133096)
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研究分担者 |
須磨岡 淳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10280934)
八代 盛夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30192785)
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キーワード | オリゴアミン / RNA / 人工リボヌクレアーゼ / 加水分解 |
研究概要 |
従来RNAの特定の塩基配列を認識してこれを選択的に切断する天然酵素は全く知られていなかったが、RNA酵素(リボザイム)がターゲットRNAを選択的に切断することが発見され大いなる注目を集めてきた。しかし、RNA酵素には、切断できる塩基配列にある一定の制限があること、RNAであるので生体内の酵素により分解され易いこと、ならびに特定の化学構造が必須であることなどの欠点がある。すでに、我々は、エチレンジアミンやジエチレントリアミンのようなオリゴアミンを触媒として用いると、温和な条件でRNAが容易に切断できることを見いだしている。さらに、ターゲットのRNAの特異的な位置に結合する塩基配列認識部位(合成オリゴマーDNA)にオリゴアミンを結合することにより、ターゲットRNAを選択的に切断する人工リボヌクレアーゼを構築することにも成功している。本研究では、触媒活性部位と塩基配列認識部位を結ぶリンカーをはじめとして種々の部分の分子構造を系統的に変化させ、人工リボヌクレアーゼの最適化を行うことを目的とした。触媒活性部位の最適化のため、種々のオリゴアミンを用いてオリゴマーRNAの切断実験を行ったところ、特にトリス(2-アミノエチル)アミンやエチレンジアミンが高活性であった。さらに、種々のオリゴアミンをカルボニルジイミダゾールで活性化したオリゴマーDNAの5′端にウレタン結合を介して導入した人工リボヌクレアーゼを用い、オリゴアミンの分子構造と切断活性の相関を明らかにした。
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