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1997 年度 実績報告書

成層圏反応画像化装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08559014
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

鈴木 俊法  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (10192618)

研究分担者 高口 博志  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手
キーワード交差分子線 / 成層圏 / 酸素原子 / 散乱
研究概要

新しい交差分子線装置を制作し、NO-Ar間の回転非弾性散乱を観測した。微分散乱断面積を画像化する新しい装置の性能を試験したところ、多重項保存および変化過程についての散乱断面積測定は、従来の実験手法に比べ、ほぼ1/20-1/30の時間に短縮されることが確認された。さらに、酸素分子のShumann-Runge帯の光解離によって励起酸素原子線を生成し、その原子線の強度を真空紫外レーザーによるレーザー誘起蛍光によって観測した。一酸化炭素の分子線との比較から、その強度を評価した。一方、塩化ビニル、臭化ビニルの紫外光解離によって生成するハロゲン原子を状態選択的に検出し、その散乱分布から解離機構を明らかにした。解離は、(π,π^*)状態から基底状態への電子緩和とC-X結合に反発型の電子状態への電子緩和という二つの経路から起こり、前者はピコ秒オーダー、後者はフェムト秒オーダーで起こっていることが明らかになった。解離過程においては、非断熱遷移が起こっている証拠が得られた。また、Rice-Ramsperger-Kassel-Marcus理論との比較から、非統計的な挙動が示唆された。解離水素原子の観測から、これら分子の光解離について報告されている実験結果には一部問題のあることが新たに見いだされ、現在さらに詳細な実験と解析を継続している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Suzuki, et al.: "Detection of metastable triplet acetylene produced by intersystem crossing from the excited A('Au) state" J.Chem.Phys.106. 5292-5295 (1997)

  • [文献書誌] T.Suzuki, et al.: "Detection of ArHI by (2+1) REMPI" J.Phys.Chem.A. 101. 6697-6701 (1997)

  • [文献書誌] K.Tonokura, et al.: "C-Cl bond rupture in ultraviolet photodissociation of viryl chloride" J.Phys.Chem.A. 101. 7754-7764 (1997)

  • [文献書誌] T.Shibata, et al.: "Dissociation of metastable CH_3CO radical ohserved by subpicosecond time-clocked imaging" J.Phys.Chem.A. (in press). (1998)

  • [文献書誌] H.Katayanagi, et al.: "C-Br bond rupture in 193nm photodissociation of Vinyl Bromide" Chem.Phys.(in press). (1998)

  • [文献書誌] Y.Mo, et al.: "Quantal and semiclassical analysis of vector correlation in molecular photodissociation" J.Chem.Phys.(in press). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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