研究概要 |
本年度は,当初の予定および追加的に行った研究において,いくつかの成果を結実させることができた。 1)ドイツ観念論の人間観に関しては,前年に引き続きフィヒテの1804年の『知識学』の考案を学会誌に載せ,またシェリングの芸術論と人間観の考察をブダペストの国際学会で発表し,論文としてもドイツ語で公表した。 2)ハイデッガ-のヒューマニズム書簡の新訳と注解を公刊することができた。 3)日本やスパース協会の大会で,ヤスパースとハイデッガ-の関係について報告した。その成果は,本年の科学研究費研究成果報告書にまとめる予定である。 4)生の哲学および生命科学との関連における人間観研究については,玉川大学や上智大学で講演をすることができた。玉川大学での講演は,雑誌に発表済みである。上智大学および日本学術会議での報告は,本年の科学研究費研究成果報告書にまとめる予定である。 5)ドイツ哲学の人間観研究の上に立脚して,『人生の哲学』の書を仕上げることができた。間もなく刊行の予定である。
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