当該研究課題に関わる筆者の今年度の主な研究成果は以下の通りである。 1)1997年8月にロンドンで行われた国際音楽学会International Musicological Societyの5年に1度の大会で、"Objectification of Music and The 'Domination of Nature'(Naturbeherrschung):Th.W.Adorno´s Theory in Light of The Comparative Music Aestheticsという題名で英語の発表を行い、大変好評を得た。 2)アドルノの『マーラー』の翻訳を印刷可能な段階にまで仕上げた。完成次第、法政大学出版局より出版の予定である。 3)上記以外に、98年1月の国立民族学博物館共同研究会で『音楽的時間の比較美学・社会学-音楽の世界化の状況の中でのアドルノ理論の展開』、および98年3月の北海道メディア研究会で、『アドルノ音楽哲学から学ぶこと』という題名で発表を行った。 なお、1996年1月のオタワでの国際学会で行った発表をまとめた論文(英語)はまもなくカナダで、1996年10月のドイツでのアドルノ国際会議での発表をまとめた論文は(独語)は98年8月にドイツのズ-アカンブ社から、それぞれ出版予定である。
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