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1997 年度 実績報告書

錯視現象にもとづく明暗知覚と形態知覚の相互作用の検討

研究課題

研究課題/領域番号 08610088
研究種目

基盤研究(C)

研究機関徳島大学

研究代表者

濱田 治良  徳島大学, 総合科学部, 教授 (80109404)

キーワード錯視 / 明暗知覚 / 形態知覚
研究概要

実験Iでは、白色紙上の3×3行列内に配置された6色(明るい灰色から暗い灰色までの6種類の無彩色)の円盤(直径12mm)間に生ずる明暗変化を検討した。このパターンにおいては、1個の中央円と4個の周辺円の明度が6種類に設定された。ここで、4個の周辺円の明度は全て同じであった。刺激図形は白色のカード(85×80mm)にパターンを印刷して作成した。カードは36枚を一組として88名の被験者に配布した。推定範囲を1から6までの整数と小数に限定したマグニチュード推定法を用いて、中央円と周辺円の黒さの程度を評定させた。中央円と周辺円の明度が異なる異色配置パターンの明るさは、それらの明度が等しい等色配置パターンの明るさに比べて、暗く評定される傾向が現れた。この現象は対比誘導パターンにおける明るさ水準の低下に類似し、(濱田、1983:心理学研究)、異色配置パターンにおいても明るさ水準の低下が生ずることを示唆している。
実験IIでは、大きさ判断における反応順序効果を検討した。白色紙上(95×180mm)に、直径が12.0mmから45.0mmの範囲で5.5mm段階で変化する7種類の円を、左右に2個ずつ並列して、黒色線分で印刷した。7段階のカテゴリー評定法、および標準刺激を用いないマグニチュード推定法を使用して、左右の2個の円の大きさを数で評定させた。被験者は112名であった。左右の円の間には、大きさの対比は明確には現れなかった。しかし、大きな円を先に評定し次いで小さな円を評定する場合に、小さな円は過大視され、反応順序効果が現れた。この反応順序効果は同心円錯視においても同様に現れている(濱田、1997:日本心理学会61回大会)。今後、刺激が継時的に提示される場合に生ずる時間順序効果との関連で、同時的に提示される場合に生ずる反応順序効果の検討が必要である。この研究成果は、日本心理学会62回大会にて発表の予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 濱田治良: "デルブ-フ錯視における外円の過大視と内円の反応バイアス" 日本心理学会第61回大会発表論文集. 524-524 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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