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1997 年度 実績報告書

視知覚における認知的表象と情緒的表象の関係の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08610091
研究機関京都市立芸術大学

研究代表者

高橋 成子  京都市立芸術大学, 美術学部, 助教授 (90216721)

キーワード知覚の体制化 / 表象 / 奥行き知覚 / 両眼視差
研究概要

線刺激パターンを実体現で提示し、3次元空間における3線分の構成する知覚的共面性を判断基準として刺激の幾何学的要因の効果を測定した。3本の線刺激の長さの関係を、両眼視差による奥行きに対して、線遠近法に従って変化する条件、逆の遠近関係条件、そして等長条件と変化したときに、3本の線が共面上と判断される時の両眼視差の関係を測定した。その結果、まず第一に、奥行きが空間の垂直方向に変化する水平線分条件と奥行きが空間の水平方向に変化する垂直線分条件では、線分の長さの関係の効果に著しい違いが見られた。奥行きが空間の垂直方向に変化する水平線分条件では線分の長さの影響が大きいのに対して、奥行きが空間の水平方向に変化する垂直線分条件ではその効果が小さい。また、奥行きが空間の水平方向に変化する垂直線分条件ではその効果は、線分の長さが与える線遠近法による単眼奥行き感の効果に対応して生じることが示唆された。第二に、奥行きが空間の垂直方向に変化する水平線分条件と奥行きが空間の水平方向に変化する垂直線分条件の違いは、形態における奥行き感と空間における奥行き感の違いを反映していることが示唆された。形態における奥行き感は、例えば、四角の形の一辺が遠くにあると台形に変形して見えるという、形の変形によって3次元空間での奥行きを感じる機構である。空間における奥行き感は、大地にある物が遠方のものほど小さくなるという事によって奥行きを感じる機構である。物体に対する奥行き感と空間の奥行き感は、刺激の幾何学的要因と両眼視差との相互作用の仕方が異なることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N.Goda, S.Takahashi, & Y.Ejima: "Luminance and colour cues in perceptual transpareucy" perception. 26. 131 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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