1996 年度実績報告書

留学生の中途退学に関する異文化間臨床心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号	08610111
研究種目	基盤研究(C)
研究機関	東京外国語大学
研究代表者	井上孝代東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 助教授 (30242225)
研究分担者	鈴木康明東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 助教授 (40242226)
キーワード	留学生 / 異文化 / 臨床心理学 / 中途退学 / 適応 / カウンセリング / 相談活動 / 発達援助
研究概要	本年度は留学生の中途退学について異文化間臨床心理学的に研究を進めるための基礎的研究とアンケート調査の準備をおこなった。基礎的研究としては、これまでの留学生の中途退学事例をもとに、不適応の事例の実態調査からの考察を「国費学部留学生の中途退学の実態」井上・谷・土屋、1997)として、臨床的立場からは「相談活動からみた不適応の諸相」鈴木・井上、1997)として、また、援助の立場からは「留学生のためのカウンセリング活動」(井上、1997)として『留学生の発達援助』(井上孝代編、1997)のなかにまとめた。さらに、異文化間臨床心理学的アプローチをおこなうために、異文化間カウンセリングのあり方に関する図書・論文・文献資料を広くアメリカ・イギリスなどから収集し、「異文化間カウンセリングと留学生援助」(井上、1997)、「異文化間カウンセリング活動とカウンセラ-の役割」(井上、1997)、「異文化間カウンセラ-」(井上、1997)としてまとめ、『異文化間臨床心理学序説』(井上孝代編、1997)のなかに発表した。学会発表としては、1997年度の日本学生相談学会、異文化間教育学会、日本カウンセリング学会で発表を予定している。また、国公立・私立大学の留学生センター・担当セクションを対象に留学生の中途退学に関するアンケート調査をすすめるための準備を現在も進行中である。臨床心理学的アプローチとしては、留学生に直接に面接・聞き取り調査を進行中である。