研究課題/領域番号 |
08610120
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
松下 淑 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50023966)
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研究分担者 |
坂本 幸 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (40004113)
小山 正 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (50242889)
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キーワード | 読唇情報 / 話者の口形 / 非音声要素 / 最小対立音節対 |
研究概要 |
1. 話者の口形の弁別力と個人差について 3音節単語の最小対立音節対の読唇弁別実験の結果、話者の口形には個人差があり、しかも連続した会話の中では最適条件を保持することは困難であることから、口形カテゴリーを設定し初期学習に用いることは効果的であるが、より細かな特徴を追求することは限界があり、より高いレベルでの読唇上達を考えるには、口形以外の手がかりの要因となる特徴やタイプを検討する必要があること、また他の手段との併用や組み合わせ方法の工夫が必要とされることが示された。 2. 会話理解における非音声要素の機能的役割りの分析 健聴青年二人が過去の共通した経験について話し合っている会話場面で見られる、会話に随伴する身振りや顔の動きなどの非音声的要素について、形態的に分類し、それの意味的機能の分析から、それの会話の進展や理解への貢献度を検討した。 会話に随伴する動きが、会話でやりとりされることばの意味を明確にし、意味にアクセントを与え理解に貢献することは示されたが、意味的機能の分析は十分には行えなかった。 3. 会話理解における不完全な聴覚情報と読唇の相補効果 歪み音による不完全な聴覚情報と、発話者の顔を見る読唇情報との相補効果を分析した。どちらの情報も不完全で了解率は単独では25%程度であるが、両者が共に提示されるとその了解率は80%以上に上昇する。また併用条件での了解率は聞き手の聴取力よりも読唇力に依存することが示され、中途失聴者や人口内耳施術者は基礎的な訓練によって得られる聴取と読唇の併用効果の伸びはかなり期待できることが示唆された。
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