研究概要 |
基盤研究の最終年度であった本年度は,三つの目的を持って研究を実施してきた。 まず第一に,鹿児島県と大阪府の教師と校長を対象として,学校組織内における影響行動認知に関わる調査研究を実施した。その結果,単に校長のみが突出して影響力を行使するだけでなく,彼らの影響力が教師集団に十分浸透しないと効果が望めないことが明らかになり,校長と教頭も含めた他の教師との日頃の相互作用が極めて重要であることが示唆された。本研究の結果は,平成11年度の日本教育経営学会,日本教育心理学会,日本グループダイナミックス学会において,詳細に報告する予定である。 第二は,本年度の研究成果を以下の論文や著書にまとめた。論文((1)渕上克義,学校改善心理学の展開 1998年 教育心理学年報,39,82-93.(2)渕上克義,最近の社会的パワーとリーダーシップ研究の動向と今後の課題I 1998年 鹿児島大学教育実践研究紀要,8,39-82.)。著書((1)渕上克義,学級集団「個人と集団理解の社会心理学」京都:ナカニシヤ出版,平成11年4月刊行予定.(2)渕上克義,教師の成長を支える学校組織「シリーズ新しい授業を創る,第五巻授業で成長する教師」東京:ぎょうせい,平成11年7月刊行予定)。 第三は,これまで三年間実施してきた研究成果を研究成果報告書としてまとめる。
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