人々の「生活空間」や「集住生活」に対する要求や評価に対する「心理的・社会的評価法(仮称、近隣ストレス尺度)」を提案し、より高度で多角的にみた地域生活の質(quality of community life)にかかわる評価法の検討を行うことを目的として、現在までに行われた研究の経過と成果は以下の通りである: 1) 関連研究に関する文献調査による下位項目候補の検討と選出。 2) 筆者らによって1988年から1992年にかけて行われた「住環境ストレス尺度」の下位尺度項目のなかから、近隣ストレスと関連すると考えられる下位項目候補の選出。 3) 詳細面接法(東京都、三重県、山口県の3地域24名)による近隣ストレス尺度を構成すると考えられる下位項目候補の選出。 4) 研究前段階において、試験的項目として用意された一群の近隣ストレス項目を使用した予備調査結果の分析による下位項目候補の選出。 5) 近隣ストレス尺度の暫定尺度の開発。 6) 近隣ストレスと心理的社会的諸要因との関係についての分析。
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