研究課題/領域番号 |
08610165
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 放送教育開発センター |
研究代表者 |
大塚 雄作 放送教育開発センター, 研究開発部, 教授 (00160549)
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研究分担者 |
宮本 友弘 放送教育開発センター, 研究開発部, 助手 (90280552)
三尾 忠男 放送教育開発センター, 研究開発部, 助手 (20219596)
中村 知靖 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (30251614)
山地 弘起 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (10220360)
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キーワード | 学生による授業評価 / 授業・教材評価尺度 / 標準化 / 因子得点 / 学生属性 / 科目属性 / 教育メディア |
研究概要 |
本年度は、主として、放送大学の「学生による授業評価調査(科目意識調査;平成8年3月)」の分析を通して、授業・教材評価尺度の標準化に関する検討を試みた。 放送大学の科目意識調査対象者は、平成7年度後期に単位認定試験を受験した学生(延べ103,250人)の中から、各科目の受験者数に応じた重み付け(50人未満…全数、50〜99人…50人、100〜499人…75人、500人以上…100人)により、延べ19,909人が部分的に無作為抽出された。単位認定試験終了後に郵送された調査票のうち、4月中旬までに返送された12,994通を有効回答とした。 科目得意調査は、放送授業、印刷教材、単位認定試験などについて、難易度、適切性等を問う49項目から成り、全科目共通で行なった。因子分析の結果、適切感、満足感、学習困難感、学生理解への配慮、成績評価適切感、教材活用度、教育姿勢への疑問感といった6つの項目群に分類可能であった。 それぞれの因子得点について、学生属性との関連性を検討した結果、(1)高齢者ほど教材に満足し、学習困難感がなく、教材活用度が高い、(2)成績が高いほど学習困難感が低く、満足度が高く、教材活用度も高い、(3)全体として文系が理系よりも肯定的な回答傾向がある、といった知見が得られた。 科目ごとに因子得点の平均値を求め、科目属性と適切感・満足感との関連性を検討した結果、(1)科目の試験平均点・合格率・受講生平均年齢が高い科目ほど満足感が高い、(2)テレビでは、出演者数、制作費、ロケ比率が大きい科目ほど満足感が高い、(3)ラジオでは、女性受講学生の比率、平均年齢、試験平均点が高い科目ほど満足感が高い、などの知見が得られた。 以上より、授業・教材評価尺度は、その標準化の際に、受講生の成績・専攻・年齢等の属性、科目の特徴、利用メディアなどを勘案した規準集団を設定していくことの重要性が示唆された。
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