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1996 年度 実績報告書

外国人留学生の日本社会適応をめぐる社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08610174
研究種目

基盤研究(C)

研究機関埼玉大学

研究代表者

深澤 建次  埼玉大学, 教養学部, 教授 (50165247)

研究分担者 福岡 安則  埼玉大学, 教養学部, 教授 (80149244)
キーワードアイデンティティ / エスニシティ
研究概要

本研究初年度にあたり、れわれが手始めに着手したのは、埼玉大学に在籍している、外国人留学生(研究生を含む、大学院生、学部生)十数名に対して、それぞれの留学生の母語よる、生活史的視点からの、録音機を使用した、聞き取り調査の実施である。われわれが母語にこだわるのは、日本語では表現が不可能・困難な彼らの思いを、できうるかぎり、忠実に把握する必要があると考えたからである。幸い、われわれの研究グループには、日本語に加えて、英語、中国語、韓国・朝鮮語に堪能な人員がいる。昨年4月以降本年2月末現在までに、聞き取りをした留学生の国籍と人数は以下の通りである。オーストラリア5人、中国5人、韓国2人、インド1人、計13人である。人数的には、いうまでもなく決して十分ではないかもしれないが、これは、対象者一人当たりの調査時間が、もっとも短い場合でも、2、3時間要していること、そしてうえに述べたように、インタビューを母語でまずおこない、次に日本語に翻訳してトランスクライブしているという事情による。
これまでにえられた基本的な知見は、オーストラリアからの留学生は、交換留学生の制度に基づいて来日しているのに対して、中国・韓国からの留学生は、公的な制度的な支援なしに、自費で少なからずの経費を負担して来日し、来日後も、まず生活費の捻出に苦慮している。そしてたとえばアパートやアルバイトを探す際に、少なからずの留学生が家主、雇い主から差別的対応を経験している点である。両者の日本での留学生活の内実は、対照的であるといえる。
今後、これまで以上に調査対象者を広げて聞き取り調査を実施すると同時に、えらえたデータを整理・分析して、本研究における基本仮説を模索するのが、次年度以降の主要課題となる。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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